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♯18 ページ20

裕翔-side


今だかつて、こんなウキウキした気持ちで、家に帰ったことって、あっただろうか。


「ただいま〜。」


さすがに、熱があるんだから、リビングにはいないか。


一応、ノックした方がいいかな。


コン コン


シーン


寝てるのかな…?


「ちぃ…? 入るよぉ。」


小さな声で言いながら、寝室のドアを開けて中へ入る。


ベッドで、すやすやと眠るちぃを発見。


近づいて、頭を撫でながら、


「ただいま。」


顔色も良さそうだな。


熱、下がったのかな?


おでこにかかる前髪をかき上げ、ちぃのおでこに自分のを重ねる。


お!


俺とたいして変わらないんじゃない?


よかった。


下がったんだ。


間近で見ると、睫毛長いな。


次に目がいったのは、少し開いた唇。


また、ちぃとキスしたいな。


邪なことを考えた時、バチっと、ちぃの目が開いた。


!?


あわてて離れる。


「うぁ!! ご、ごめん。」


ど、どうしよう。


心臓が、めちゃくちゃ速く動いてる。


侑「あ、ゆーてぃ。おかえり。」


「熱、あるかなって気になって。」


動揺しまくりの俺とは対照的に冷静なちぃ。


侑「たぶん、ないと思う。だって、すごくスッキ
  リしてるもん。」


「そ、そうか、ならよかった。」


侑「んふふ、なんか、ゆーてぃ、慌て過ぎじゃな
  い?」


「いや、そんなことないし。」


あ〜、焦った。


キスしないで、よかった。


ほっとしたのも、つかの間。


ちぃが、体を起こし、ベッドの上で正座して、俺をじっと見つめる。


侑「ゆーてぃ、昨日は、ありがとう。」


「へ…!? あ…、いや…、どういたしまして。」


侑「僕、家に帰る。」


「え…?」


侑「涼介と、ちゃんと話してくる。」


「…」


何て言ったらいいのか、言葉が見つからないよ。


侑「大丈夫。
  僕には…、ゆーてぃがいる、でしょ?」


そう言って、にっこり笑ったんだ。






「もう、夜だし、明日にすればいいじゃん。」


何度も言ったけど、


侑「でも…、ゆーてぃに、ずっと甘えるわけにいか
  ないし。だから、帰るね。」


ちぃの決意は変わらなかった。

♯19→←作者です。



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ゆう(プロフ) - なるみさん» なるみさん、ありがとうございます。また、何か書いていくので、チェックしてみてください。 (2018年7月24日 5時) (レス) id: d0278d48e0 (このIDを非表示/違反報告)
なるみ(プロフ) - コメント失礼します(( 今回のゆとちね、すごくよかったです!これからも応援しています。 (2018年7月23日 15時) (レス) id: 06abf45221 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆう | 作者ホームページ:http//  
作成日時:2018年6月24日 16時

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