我が荘園の朝ご飯〈2〉※男主

Part8-4 ページ9

カウボーイSIDE


この荘園に来て文句を言う奴はいるが俺は本当に来て良かったと思っている。
まず予想以上にここの料理が美味いし、皆新人にも優しく接してくれる。
そして何より美人が多いことだ。
こんなに大勢招待されていたことにも驚いたが美しい人ばかりなのにも驚いた。
勿論女性限定さ。


カウボーイ「おっと、そこは段差があるから危ないよ」

心眼「あら、ありがとうアユソさん」

カウボーイ「皆の分の食器片付けてるんだね、俺も手伝うよ」

空軍「ありがとう、助かるわ」

カウボーイ「小瓶が落ちてたのだが、もしかして君のかい？」

調香師「気づかなかったわ。ありがとう」


美しいだけでなく揃いも揃って優しいなんて、この荘園主とは気が合いそうだ。

ん？何か落ちている。これは、ハンカチか？
リボンがワンポイント刺繍されたシンプルなハンカチだ。

これの持ち主を探すのを口実に今日も女性に話しかけに行くとするか。
これは美人を救った英雄と呼ばれる日が近いかも知れないな。


庭師「エマのじゃないの、ごめんなさいなの」

医師「私のでもないわ」


他の女性にも聞いてみたが皆違うと言う。


呪術師「私のではないが、男にも聞いた方が良いんじゃ無いか？」

カウボーイ「えっなんでだい？どう見ても女性物だろう」

呪術師「確かにそうだが、母のものだったりもらい物かも知れない。理由は色々考えられる。誰がどんな物を持っていても何ら不思議は無いだろう」


まあ、確かに…
仕方が無い、男にも聞いてみるか。


弁護士「俺はこんなもの使わない。他人の物を盗って持ってそうな奴がそこに居るだろう」

泥棒「は？俺が盗んだって言いたいのか？！」

マジシャン「すまない、私は無地のものしか使わないんだ」

傭兵「んな訳ねえだろ」

オフェンス「俺のでもないよ」

占い師「私のではないね、因みにそこのキャンベル君もカール君もモウロさんも違うらしいよ」

カウボーイ「なんで分かるんだ？！」

占い師「占い師だからね」

冒険家「僕のではないよ、僕のは旅の途中で先住民と一緒に作ったこのハンカチだよ！とても綺麗な柄でしょう？」


本当に誰の何だ？あと、聞いてないのはラッキーボーイか。
庭にでもいるかな。


幸運児「お！ラッキー♪」

カウボーイ「また四つ葉を見つけたのかい？」


一昨日見つけた四つ葉を押し花のしおりにしていたな。
沢山見つけると嬉しいけどありがたみを感じなくなりそうで怖いよ、と困った顔で言っていた。

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