Part1-5 ページ15
弁護士SIDE
置いてあった手紙には、
［フレディ・ライリー様
貴方様だけでなく世の中のほとんどの人間が獣人を、獣人の作った料理をよく思わないだろうことは分かっています。
獣人が世間にどう思われているか、理解していないわけではありません。
しかし、衛生面には注意しておりますし、主人の顔に泥を塗るような料理は作っていないつもりです。
どうか一口だけでも御賞味くださると幸いです。］
と書かれていた。
長ったらしい文章で差出人の名前も無し。
全く礼儀のなっていない手紙だが、差出人はどうせあの獣人だろう。
というかこいつ地獄耳かエスパーか？
俺の独り言を盗み聞いたか、俺の心を読んだか…どちらにせよ失礼な奴だ。
・・・主人の顔に泥を塗るような料理は作らない、か。
獣人は主人の命令に従順にしたがい動く。
この獣人の言葉は相当な自信が無いと口には出来ない。
まぁ、そこまで言われれば一度くらい獣の料理を食ってやらんこともない。
目の前に美しく盛り付けられたメインのオムレツに目を奪われ、思わず舌なめずりをする。
こんなの食べる前から分かっていたのかも知れない。
ただ獣人の料理という点で引っかかっていたに過ぎない。
・・・空腹の状態でこんなに美味しそうな料理を目の前にすれば誰でもそういう思考に陥る。
空腹状態じゃ無ければ分からなかったが。
いや、そうでもないか。
食後のこの満足、デザートの見た目も味も期待以上。
勿論私の出した結論はここに留まることだった。
庭師「美味しかったなの！今度会ったら作り方を教わりたいの！」
医師「えぇ、本当に美味しいわね。私もお礼を言いたいわ」
泥棒「ウ、ウッズさんのて、手料理……ヘヘヘッ」
弁護士「…まさしく、最上級のコース料理にも匹敵するほどの出来栄え」
朝食を終え、私は食堂を後にした。
部屋に入ってコーヒーを入れて一息つく。
あぁ、あの満足感にまだ満たされている。
あんなに荒れていた私が別人のようにさえ思えてしまう。
・・・あの獣人に料理を教えた人物に会ってみたいもんだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 121人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ひまわり(プロフ) - 自分も読み直して分かりづらかった箇所だったので一部治させて頂きました。ご指摘いただいたＭＡＲＥさん本当にありがとうございました！ (2021年3月14日 11時) (
レス) id: cb9667eabc (このIDを非表示/違反報告)
ひまわり(プロフ) - ＭＡＲＥさんありがとうございます！！！！見直しておきます！！！！！！！！！！！ (2021年3月14日 11時) (レス) id: cb9667eabc (このIDを非表示/違反報告)
MARE(プロフ) - 演出でしたら申し訳無いのですが5-4の夢主君のセリフに誤字が御座います。御確認お願い致します (2021年3月13日 18時) (レス) id: 7446762651 (このIDを非表示/違反報告)
ひまわり(プロフ) - 復活せし道端の牛肉さんこんなにも嬉しいコメありがとうございます！素敵って言われたので調子乗っちゃいますねｗ今日はたくさん更新します！本当にありがとう！！とても嬉しいです！ (2020年5月22日 19時) (レス) id: cb9667eabc (このIDを非表示/違反報告)
復活せし道端の牛肉 - これからも頑張ってください。 (2020年5月22日 17時) (レス) id: b620562166 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ひまわり | 作成日時：2020年3月25日 11時
