青い恋 (ページ1)

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『うわー！！遅刻する！！！』

やばいやばい流石に今回こそやばい。

AA、16歳。
今、大焦りで電チャリを漕いでいます。

電車が出発するのが7時15分、今の時刻が7時10分。
冷や汗が止まりません！！

ここは韓国。

親の仕事の都合で日本から韓国に引っ越してきてもう2年経つ。

が、住んでるとこが田舎すぎるため、通学に２時間もかかってしまう。

だから今日もこうやって死ぬ気で駅まで自転車を漕いでいるところです。

もうちょっと引っ越す場所考えてよね！

『なんで今日に限って寝坊するかな！？今日数学テストなんですけど！！あれか！？ドラマ深夜まで見てたからか！！？』

田舎で周りに誰もいないことをいいことに、大声で悪態をつきまくる。

こんな性格だからか、文句ばかり韓国語が上手になってしまった。

そうこうしてるうちに、駅が近づいてきた。

あの角を曲がれば駅だ！
…まあまた電車に30分揺られるんですけど！

『あーあ、少女漫画だったらここでイケメンとぶつかるんだけどなー』

なんて、そんなことはありもしない妄想だけど。

韓国といえど、韓ドラとは全然かけ離れた現実だって理解してる。

『なんちゃってね〜………うわっ！』

「え…うお！？」

ドンッ

エー…神様、そんなことある？