紅一点がーるの退所事情。2

退所66 ページ27

ジーコの背中が見えたところで、









誰かが合図することもなく皆が走るのをやめる。









そんな私達に気が付いたジーコは、









此方に振り向いた。









向「あ、田中さんが出してくれるって…！」









最年長なりに皆を引っ張ってくれるジーコだが、









やはり、口調からどこか不安な様子が感じ取れる。









.









スタッフさんにお礼を言って、駐車場へと向かう。









その道中で、忘れ去られていただろう、
ある人物に会った。









永「あ、れ…皆どしたん？」









走ってきたのか、乱れた前髪をなおしながら









廉は問いかけた。









平「廉！！大吾が大変やねん！！ほら行くで！」









肩で息をする廉の腕を引いて、紫耀は走る。









「なあ、観覧の人らどうするん」









無駄に長い廊下に苛立ちを覚えながら、









隣を走る流星に尋ねる。









大「ほんま、どうするんでしょうね」









流星も同じく、頭に？を浮かべる。









向「なんかまた別の日に撮るらしいで、スタッフさんがゆうてた！」









前を走っていたジーコが、振り返って言った。

退所67→←退所65

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す