#116 ページ21
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Sumeragi side.
「みんな!!Aちゃんから連絡あったよ!!」
「本当ですか?!カントク!」
ある夜、Aが帰ってこなかった。
オレ達に伝えていた時間を大幅に過ぎても帰ってこず…マネージャーもいないから、連絡もつかなかった。
確か、今日の奴の最後の仕事はラジオのパーソナリティ。
ラジオってのは生でやってるやつだから、長引くってことは何かしでかさない限りない。
…だから、めちゃくちゃ心配だった。
どこでなにしてる。
誰といるんだって。
ただでさえあいつはいろんな奴に目をつけられてる。
…あぁ、目ってのは惚れられてるって意味だ。
だから、監督がAと連絡が取れたって聞いた時は…めちゃくちゃ安心した。
「Aちゃん、急遽他の仕事が入ったとかで帰れなくなっちゃったんだって…。
だから、今日は他のホテルに泊まって過ごすみたい…。」
「マジかよ…。やっばハードなのな、由井ちゃんの仕事。」
「確かに…。けど、いくら売れっ子だからって高校生の女の子にここまでさせるなんて…。」
「紬、あいつの仕事には口を突っ込むなよ。相手もプロだ、ちゃんとプライドってもんがある。」
「わかってるよ丞。…けど、心配なんだ。」
「…。」
「俺…Aが心配。監督、Aの泊まるホテルどこ…?」
「待て真澄…お前行く気じゃないだろうな?!」
「綴うるさい…。」
みんなが監督に言い寄る。
けど多分無駄だろうな。
…あいつは、何かあっても他の奴に助けを求めるやつじゃない。
居場所を教えるってことは、そいつが来るかもしれないという可能性を作ることど同じだ。
あぁ…きっとこういう時、孝太郎さんだったらAの居場所聞いても、答えてもらえるんだろうな。
「ねぇ天馬、お前由井さんが今何の仕事してるかわかんない?
同業者でしょ?」
「至さん…。
悪りぃけど、オレとあいつはそういう連絡は取っていない。
何してるかも、どこにいるかもオレには…。」
「ふぅん…、りょ。」
「Aチャン、お仕事大丈夫っスかねぇ…?
俺っち達にできることが何もないのが悔しいっす…。」
談話室の空気が重くなる。
…それによって、Aがどれだけこいつらに思われてるのかってことを実感した。
「…クソっ…!」
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夢花(仮垢) - 夢主ちゃん頑張れ…。あ、どこかは忘れましたが(すみません)、この続編のどこかに「してしまった」の所が「してひまった」になってました。今自分が覚えてるってことは割と最後の方です()中途半端 (2018年11月16日 9時) (レス) id: 1ce7d18474 (このIDを非表示/違反報告)
あおい(プロフ) - 悠斗さん» コメント、並びにご指摘ありがとうございます。早急に訂正させていただきます。大変失礼いたしました。 (2018年4月7日 14時) (レス) id: 92b7e8a327 (このIDを非表示/違反報告)
悠斗(プロフ) - いつも楽しく読んでいます。文字ミスなのですが120ページの「仕事が立て込んでて、MANKAI両へ帰る余裕がなかったのだ。」 のところで『両』ではなく『寮』ですよね。 (2018年4月7日 11時) (レス) id: c0cfb0f959 (このIDを非表示/違反報告)
ますみすみ(プロフ) - いやぁぁぁッ///みすみーッ///本当この作品大好きです!!! (2018年4月3日 0時) (レス) id: 43e6e1321d (このIDを非表示/違反報告)
フユキ(プロフ) - ひぃゃゃゃゃああ!!!三角〜!!!かわいいよ〜〜〜!!! (2018年4月2日 21時) (レス) id: 700d4b33cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:青 | 作成日時:2017年11月6日 22時