42 ページ44
生徒会室に戻り、シャオちゃんからコーラとポッキーを受け取り教室の端っこでパイプ椅子に座る。ぷしゅ、と爽やかな炭酸の抜ける音と独特の甘い香りが広がる。喉にくる炭酸特有のぴりぴりとした痛みと共に甘さを嚥下すると、コネシマとゾムが声を上げる。
「A！なんでそっち座ってんねん！こっち来いや！」
『いや私部外者やしこっちで終わるまで暇つぶししとるわ』
「あ、なんで炭酸やねん。俺飲まれへん」
『なーんでお前が飲む前提やねん。二人とも会議集中せぇや…ほら後ろ後ろ』
ばしばしと自分の隣を叩くコネシマと図々しくお零れを貰おうとしているゾムの後ろに、口元は笑みを浮かべているが目が一切笑っていないトントンが立っている。2人は振り返った瞬間、途端に資料を持って会議に参加し始めた。
トントンはそんな2人にため息をついたあと「次はないからな」と脅しを入れて私に近付く。
「…お前が生徒会におったら楽やねんけどなぁ、今からでも入らへん？」
『いやぁ、トントンを助けたい気持ちはめっちゃあんねんけどな。バイトもあるし』
「そうやんなぁ…別に遠慮せんと生徒会室入ってきてええし、助けになることはやったるからな」
『ありがとう。私も手伝えることは手伝うで。今丁度暇やしなんか簡単な事務作業したろか？』
「え、ほんまに言っとる？」
何度目かわからない勧誘を緩く断ったあと、せめてもの助けにと事務作業を申し出る。バイトがあるのは本当のことやし、トントンを助けたいのも本当のこと。でもバイトを辞めるわけにもいかないし、自分の力量もたかが知れてる。知り合いしか居らんから居心地は良いが、彼らに干渉しすぎるのも考えものだ。
トントンは私に書類の束を渡してきて、分類ごとにまとめて記入漏れや誤字のチェックをしてほしいと申し訳なさそうに頼んだ。きっとこれだけでもトントンの仕事量のほんの一部なのだろう。
「簡単に直せそうなやつなら会議中に本人呼んでもええし、なんならAが書き直してもええから」
『はいよ。責任を持ってやらせて頂きます』
「…他の奴にも見習って欲しいわ」
私は快く了解して、集中するためと会議の内容を聞かないためにイヤホンを付けて音楽を流し始める。
-----------------------------
悠亜です。
なんと100000hitに到達しました。
また改めてご挨拶はさせていただきますが、先ずはこの場でお礼を申し上げます。
本当にありがとうございます！まだまだ続きますので、今後ともよろしくお願い致します！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1003人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
サイパス - 悠亜さん» (°д°;;)ﾊﾜﾜﾜﾜﾜ 見るの遅くなってしまってごめんなさい(;´д｀)
ありがとうございます（＞＜。）。。 (2019年5月6日 23時) (携帯から) (
レス) id: 30187f6537 (このIDを非表示/違反報告)
悠亜(プロフ) - 名無しのキッコーマンさん» 名無しのキッコーマンさんコメントありがとうございます！一途な子素敵ですよね。恋は自覚するまでも時間を要することもあるので、いつか体験したときにそっとこの小説を思い出してくれたら嬉しいです。ありがとうございます！ (2019年5月5日 22時) (レス) id: 66cdfbcc74 (このIDを非表示/違反報告)
名無しのキッコーマン(プロフ) - 片想い、切ないですね。僕は恋を体験したことないけど、夢主ちゃんみたいに一途な子に好かれてたら嬉しく思います! (2019年5月5日 19時) (レス) id: 6ae7a02465 (このIDを非表示/違反報告)
サイパス - あっ！言い忘れてました…
お願いいたします (2019年5月5日 1時) (携帯から) (レス) id: 30187f6537 (このIDを非表示/違反報告)
サイパス - リクエストしていいですか？
もしよかったらシャオちゃんとの恋愛小説を描いてください/// (2019年5月5日 1時) (携帯から) (レス) id: 30187f6537 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：悠亜 | 作成日時：2019年4月19日 11時
