159)歳月 ページ9
・
・
・
・
・
・
・
・
・
それから4年の歳月が流れた。
最近、南門の表通りでは『大道芸』が人気である。
清から戻って来たデシクの父親と息子が仕切っていた。
「今日は"帰って来たイルジメ伝説"だよ!」
デシクの父が声高らかに発すると、太鼓の音と共に黒い衣裳を身につけた大道芸人が綱渡りを始めた。
「盛り上がってるわね」
買い物のついでに観に寄ったタンとセドルがニコニコしながら眺めていた。
その二人からパッと離れて駆け出した小さな男の子がいる。
ヨンをミニチュアにしたような感じだ。
「ケットン!勝手に動くなと言ってるだろ!」とセドルが手招きをするが、無視だ。
向こうから来た、身なりのキレイな女の人に声をかけている。
「ああいうところも昔のヨンにソックリだな」とセドルがため息をついた。
が、ケットンがナンパした女の人をよくよく見ると、なんとも懐かしい人だった。
「お嬢様!」
そのセドルの声にタンも振り返る。
ウンチェが4年ぶりにこの町に姿を見せたのだ。
「いつお戻りに?」
「さきほどです」
「ご家族みんなで戻ってこられたんですか?」
「いえ、今日は私だけです。旅館を再びまかされることになりましたので」
「じゃあ、またずっとこちらにいらっしゃるんですか?」
「ええ」
そう答えるウンチェの額を見て、4年前の傷が残ったままだな……とセドルはあの時の事を思い出した。
ウンチェはAの侍女をしていたのだが、Aがイルジメにさらわれた日、今は亡きサチョンに連れて行かれそこで拷問を受けた。
宮中をかく乱していたイルジメの正体を聞くためにだ。
何故ウンチェかというと、ウンチェとイルジメが恋仲だという証言があった。
そしてウンチェを囮にしておびき寄せ捕獲するために連れて行かれた。
ラッキーアイテム
革ベルト
15人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「二次創作」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
琥珀(プロフ) - >>みちさん。そうですね。嫁ぎ先になるから一緒に帰るんだと思います。フフフ。その後を妄想すると楽しいですw (2011年3月2日 20時) (レス) id: 4d66484944 (このIDを非表示/違反報告)
みち - ふたりがシアワセになってくれてうれしいです。姫はヨンの国に行くんですかねー。修行編ワタシも好きでした。また、読み返したいと思います。 (2011年3月2日 8時) (携帯から) (レス) id: 35468bb490 (このIDを非表示/違反報告)
琥珀(プロフ) - >> エリーさん。読んでないのにハッピーエンドってなんで知ってるのか……笑。じっくり読んで誤字脱字見つけたらご一報ください(笑) (2011年3月1日 20時) (レス) id: 82c49b5dca (このIDを非表示/違反報告)
エリー - 琥珀さん↑↑お疲れ様でしたぁ(>_<)いつの間にか終わってしまってました(゚-゚)でも、最終的にはハッピーエンドに終わってくれたようなので安心しました!!まだ読んでないので今日じっくり読ませて頂きますね★ (2011年3月1日 12時) (携帯から) (レス) id: c0b495597e (このIDを非表示/違反報告)
琥珀(プロフ) - >>カスミさん。おっちょこちょいのヨンが……ホントそうですよね。せっかく海を越えて来たのに会ってけって感じですが、偶然にも会えたのでめでたしめでたし(笑)ケヌクシ、人気ですねー。私も今ケヌクシ視聴中です。 (2011年2月27日 21時) (レス) id: 5ce7f03b14 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:橘 琥珀 | 作成日時:2011年2月22日 23時