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153)刺客再び ページ3




「遅いな……何かあったんだろうか……」
船で待機している岩崎は気が気ではなかった。
途中までは順調に進んでいるという連絡を度々もらっていたのだが、日が落ちてから、もう予定より30分ほど遅れている。

「樋口様が乗っていたニセの船は昼間にとっくに出発されたんですよね」
加納が確認した。
「ああ。しかし長くは乗っていられない船だから、途中で合流することになってるが、そっちの方も待たせることになるから心配だな……」
「私、見てきましょうか?」
「いや、もう少し待とう。ヘタに動くと全ての計画がダメになる」
岩崎も直接様子を見に行きたかったが、自分にそう言い聞かせて我慢した。


その頃、護衛兵の格好に着替えたAは、待ち合わせの場所に行こうと部屋を抜け出すところだった。
が、外で刀を交える音がし、急に騒がしくなったのでウンチェと顔を見合わせる。
「まさかイルジメが直接来たわけじゃないですよね?」とウンチェ。
「それは無いと思う」

Aは、自分の後ろに丸腰のウンチェを置き、入り口近くを陣取って緊張の面持ちで刀を引き寄せた。

外の様子を窺っていると、その騒ぎは部屋の中へとなだれ込んで来た。

乱入して来たのは5人。
同じ護衛兵の格好をしている。
「何者だ?」
Aはウンチェを守るように左腕を横に伸ばした。
すると、「太子妃様の仇!」と一人が叫び、斬り掛かって来た。

Aは相手の刀を咄嗟に弾いたが、意外なできごとに驚いていた。

太子妃様の一族の方……?

もう解決したと聞いたから、安心していたのに……。

「その女をこちらによこせ!」
ウンチェをAと間違えているようだ。
「この者はただの侍女だ。相手なら私がしよう」
Aがウンチェをかばった。
「A様!」
ウンチェが何を言うのか!と止めた。
むしろ自分が身代わりになって、Aをなんとか待ち合わせ場所へ行かせたいと思ったからだ。

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琥珀(プロフ) - >>みちさん。そうですね。嫁ぎ先になるから一緒に帰るんだと思います。フフフ。その後を妄想すると楽しいですw (2011年3月2日 20時) (レス) id: 4d66484944 (このIDを非表示/違反報告)
みち - ふたりがシアワセになってくれてうれしいです。姫はヨンの国に行くんですかねー。修行編ワタシも好きでした。また、読み返したいと思います。 (2011年3月2日 8時) (携帯から) (レス) id: 35468bb490 (このIDを非表示/違反報告)
琥珀(プロフ) - >> エリーさん。読んでないのにハッピーエンドってなんで知ってるのか……笑。じっくり読んで誤字脱字見つけたらご一報ください(笑) (2011年3月1日 20時) (レス) id: 82c49b5dca (このIDを非表示/違反報告)
エリー - 琥珀さん↑↑お疲れ様でしたぁ(>_<)いつの間にか終わってしまってました(゚-゚)でも、最終的にはハッピーエンドに終わってくれたようなので安心しました!!まだ読んでないので今日じっくり読ませて頂きますね★ (2011年3月1日 12時) (携帯から) (レス) id: c0b495597e (このIDを非表示/違反報告)
琥珀(プロフ) - >>カスミさん。おっちょこちょいのヨンが……ホントそうですよね。せっかく海を越えて来たのに会ってけって感じですが、偶然にも会えたのでめでたしめでたし(笑)ケヌクシ、人気ですねー。私も今ケヌクシ視聴中です。 (2011年2月27日 21時) (レス) id: 5ce7f03b14 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:橘 琥珀 | 作成日時:2011年2月22日 23時

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