【銀魂】だいすき、愛する人よ

番外篇「はみがき」 ページ44

『銀時！ 待ちなさい！』



家の中で繰り広げられる鬼ごっこ。
逃げるのは白い毛玉の猫で、追いかける鬼は愛しい我妻だ。



彼女は猫用の歯ブラシを片手に銀時を追いかけている。しかしすばしっこく、その手をすり抜けては逃れていたのだ。




『晋助さんも手伝ってくださいよ！
このままだと、銀時が虫歯になってしまいます！』




「貴方も痛いのは嫌でしょ？」と銀時に優しく声をかけるも、銀時は尻尾を立てて威嚇する。

Aはムッと口を結び、そっぽを向いた。




『もう分かった。分かったよ、銀時』



そのままキッチンへ一直線に歩き、銀時の餌などが置いてある棚を開ける。


そこから幾つかの缶詰を取り出した。銀時のお気に入りのヤツで、それが分かったのか、銀時は目を輝かせる。




『捨てます』



ゴミ箱の蓋を開け、そこへ缶を入れようとする。銀時の顔は酷く焦っており、恐る恐る彼女に近づいていく



全く後ろを警戒していないこいつに笑いが零れそうになるが、それをぐっと堪え、俺は銀時の背中を掴み、腕に閉じ込めた。



そのまま下顎を指で摘んで口を開ける。
Aはここぞとばかりに素早く動き、銀時の歯をブラシで擦っていく。



銀時は手足を使って暴れるも、なかなか俺の腕から抜け出せずにいた。

もう観念したのか、最後の方はだらしなく手足をぶら下げる。




『ほら！ 綺麗になった！』



お利口さんだね、と言っては銀時の頭を撫で回す。そうして先ほどの缶は片付けてしまったが、オヤツを掌に乗せていた。


おいでと銀時を手招きし、銀時は飛びつくようにその手を舐め始める。




『次は爪切りだよー！』




彼女がそう言った刹那、また白い毛玉は部屋中を駆け回っていった。









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全く面白くもない歯磨きネタです。
先程まで私、歯医者にいました。
歯の神経があーだこーだあって、治療してたんです。麻酔も術後もめっちゃ痛いです。

歯磨きを怠っていた訳ではないのですが、戒めとして載せさせて頂きます。

みなさん、ちゃんと毎日歯磨きをしましょう！

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