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184【黄が瞬いた鳴き声】 ページ18
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「ったく…火神くんってば…」
カントクが顔を渋らせ、嫌々ながらも2人のバスケを見学する。
ボールを地面に打ち付ける音が響き、辺りには何とも言えない雰囲気が漂っている。
まずは黄瀬ボールからみたいだ。
「……マズイかもしれません」
「…え？」
突然小さく呟いた黒子に、俺と監督は首を傾げた。
何がマズイと言うのだろう。
「…それは、どういうことだ？」
「……」
黒子が口を開けたと同時に、場面は動いた。
黄瀬が物凄いスピードで火神を抜き、あっという間にゴール前まで辿り着く。
そのスピードの凄まじさは言葉には出来ず、先程の火神よりも断然速い。
だが火神も負けじと追いついて、シュートを阻止しようとした。
「_____彼は」
目にも留まらぬ勢いで、風が吹いたような気がした。
「_____彼は、見たプレイを一瞬で自分のものにする」
俺の目の前では、先程の火神の動きがリプレイされているようだった。
”模倣”
いや、そんなものじゃない。
相手の技を完全に自分のものにして、尋常じゃないパワーとスピードで使いこなす。
それが______
「黄瀬……涼太……！！」
刹那、黄瀬がダンクを決める音と、火神が地面に手をついた振動が体育館中に響いた。
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作者名：赤紅 (あかべに) | 作成日時：2016年10月16日 15時
