100【過去と面影】 ページ14
おかしい。
「……」
部屋の中をぐるぐると歩き回りもう10分が経った。
……どういうことだ。
「(Aから手紙が帰ってこない…！)」
いつもならとっくに俺の手元に届いているはずなのに。
大丈夫だろうか。
何かあったのだろうか。
…父が手紙を奪った？
いや、その可能性は低いか…でももし本当だったらﾊｻﾐｼｬｷ-ﾝ←
今すぐAの安否を確かめに行きたいところだが、父のせいで外には出られない。
どっかいけ邪魔なんだよ(キャラ崩壊)
先程からペンは止まったまま。
勉強なんかに集中してられるか！！←
俺はAが全てなんだ。それ以上のものなんて無い。断言する。
「はぁ……」
Aは今頃どうしているんだ？
…俺を拒絶した？
…面倒に、なった？
考え出したら止まらなくなる。
…だから怖くなる。
Aに限ってそんなことは無いはず。
うん。そうだ。
これ以上考えるのはやめ____
「征十郎様」
部屋の向こうから使用人の声が聞こえ、ドアが2回ノックされる。
この時間に尋ねてくるなんて珍しい。
何の用件だろう。
「入れ」
「失礼致します」
使用人を部屋に入らせる。
不安が募っているせいか、少し怒りを含んだ声になってしまう。
「用件は」
「はい。征十郎様宛に手紙が届いております」
「！本当か」
手紙を受け取って見てみると、確かにAの字で『征十郎へ』と書いてあった。
…良かった。
ひとまず安心だ。
使用人を部屋から出し、封筒をあける。
中身はこのようなものだった。
征十郎へ
えっと、色々話したいことはあるんだけど…
まず最初に、返事遅れてごめん。心配させたか…？
色々理由があるんだよ。とりあえず聞いてくれ。
まず一つ目、母が亡くなった。
(あっちじゃなくて義理のほうな)
色々忙しくて連絡できなかった、ごめん。
まあショックが大きかったってのもあるけど…。
あ、今はもう立ち直ったから大丈夫だ。
俺は元気だぞ！
次に2つ目。
そんなに酷くはないけど風邪ひいた。
風邪引くの久々すぎて一瞬わかんなかったw
手紙も直接渡してぇなと思ったんだけど、無理して悪化したら意味ねぇから。
風邪治ったらまたバスケしようぜ。
あ、でも征十郎は無理すんなよ！
Aより。
「…無理してるのはAだろう」
母が亡くなったショックとストレスで風邪ひいた、ってところだろう。
辛さも、悲しみも、俺には痛いほど分かる。
「…強くなったな」
＊＊
更新できなくてすみません…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 16人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
赤紅 (あかべに)(プロフ) - 鯉さん» コメントありがとうございます…！そう言っていただけて本当に嬉しいです。これからも頑張りますのでどうぞ宜しくお願い致します> < (2016年8月21日 19時) (
レス) id: 6473e5a0d8 (このIDを非表示/違反報告)
鯉(プロフ) - この小説は大好きです!! これからも更新頑張ってください!! (2016年8月21日 19時) (レス) id: 586c815007 (このIDを非表示/違反報告)
赤紅 (あかべに)(プロフ) - 零07*さん» うああ、ありがとうございますっ…！すごく嬉しいです>< 頑張って更新します！ (2016年8月9日 20時) (レス) id: 6473e5a0d8 (このIDを非表示/違反報告)
零07* - この小説めちゃくちゃ面白いですね！！続きが楽しみです (2016年8月9日 16時) (レス) id: 6b42d2d23c (このIDを非表示/違反報告)
赤紅 (あかべに)(プロフ) - カルマくん、テツくん、キド大好き人間さん» あああコメントありがとうございます！！涙腺崩壊とか笑ったとか本当に嬉しいです…>//< 応援ありがとうございます。これからも頑張ります！！ (2016年8月7日 4時) (レス) id: 6473e5a0d8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：赤紅 (あかべに) | 作成日時：2016年7月9日 5時
