28【過去と面影】 ページ36
「……。」
家に帰ってもすることがないし、一度考えをまとめなければならない。
曖昧なまま日々を過ごすのは、ただの『逃げ』だと僕は思うから。
そんな息苦しい生活をしていたら…きっとすぐに限界が来てしまう。
マジバでいつものシェイクを頼み、窓際の席に座る。
「……甘いですね、相変わらず。」
こんな呟きすら、周りには聞こえていないのだろう。
こんなのまるで
誰にも気付かれない、見向きもされない。
目の前にいたって誰も気付かない。
「(…それでもいいと思ってたんです)」
僕が必要とされる場所。
それが帝光中学校バスケットボール部だった。
練習は辛くて、厳しくて。
でも、仲間といるときは楽しかった。
大好きなバスケで繋がれたことが、ただ純粋に嬉しかった。
永遠にそんな日々が続けば良かった。
だけど、彼らの才能が開花するのと引き換えに、彼らの心は枯れ散ってしまった。
僕の心も、全て。
何処へ…いってしまったのだろう。
まだ完全には消えてはいないはずだ。
潤いを与えても、またあの綺麗な花を咲かせるかどうかも分からない。
だけど___この誠凛高校なら……
「彼らの美しい花を、また咲かせられる。」
満開の花に囲まれて幸せでした。
散ることなんてないと…僕はきっと心の何処かで思っていたんです。
甘い蜜を吸い求めすぎたのかもしれません。
「(彼らが枯れていってしまうのを見てることしかできなかった____)」
何もかもが遅すぎたんだ。
「(気付かせてくれたのは_______)」
リストバンドをぎゅっと握りしめる。
窓の外の、深く吸い込まれそうな空を眺めた。
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赤紅 (あかべに)(プロフ) - RUANさんじゃないですか！！← いつもありがとうございます…！！頑張って続き更新します！！ (2016年5月11日 22時) (
レス) id: 02723e85f4 (このIDを非表示/違反報告)
*RUAN*(プロフ) - 凄く続きが気になります！！頑張ってください！！ (2016年5月11日 20時) (レス) id: 5d1d7a2d87 (このIDを非表示/違反報告)
赤紅 (あかべに)(プロフ) - ありがとうございます！！いつもコメントありがとうございます(´v` *)これからも引き続き頑張ります！！ (2016年5月8日 11時) (レス) id: 02723e85f4 (このIDを非表示/違反報告)
死神狐(プロフ) - すごく面白いです！更新頑張ってください (2016年5月8日 11時) (レス) id: d5f3e8d7c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤紅 (あかべに) | 作成日時：2016年3月14日 1時
