壱話 ページ3
__い
___お___い
なんか聞こえる
……助かったのか?
うっすらと目を開けると見慣れた天井
貴女「……なんで、家にいんの?」
蓮生鴆「フォフォフォッ
目が覚めたか、孫よ」
なんか、目の前にいた
なんだよ、この爺
貴女「あ?誰だよテメェ」
蓮生鴆「ぬ!?儂の事がわからんのか?!!
お主のおじいちゃんじゃぞ!!」
あ?私の祖父だぁ?
貴女「私の祖父はもう死んでるわ」
蓮生鴆「じゃから!それが儂じゃて
お主はの、トラックに引かれて所謂、トリップをしたんじゃよ」
………いまいち、信憑性にかけるが
この爺は浮いてるし、透けてるからあながち、間違っていねぇのかもな
蓮生鴆「お!話を聞く気になかったようじゃの
ウォッホン
まず、お主はトラックに引かれて死んだ
そしてこの世界、向こうの世界では鬼滅の刃と言う漫画になっとる世界にきたわけじゃ」
貴女「否、なんでだよ
てか、そもそもなんで爺が漫画って知ってんだ」
蓮生鴆「そこはほらあれじゃ
儂らの一族の守るこの地獄堂はあの世とこの世を繋ぐ場所
他の世界に干渉するなど容易いわい
それとな、儂が元々こっちの世界の住人じゃったのじゃ
友である鬼神に向こうの世界に送って貰って生活したんじゃがの
こっちの地獄堂の堂守を育成するのを忘れておってなぁ
そこで白羽の矢がたったのがお主じゃ
お主は儂と同じぐらい才能があるからの、こっちの世界で儂の後継者になってもらおうと思って鬼神に連れてきて貰ったんじゃよ」
………ふーん
貴女「……で、爺
目的はそれだけじゃねぇだろ」
私に嘘つこうなんざ100年はえぇわ
爺を見ればそれはもう気持ち悪いぐらいの笑顔を浮かべていた
蓮生鴆「勿論じゃ!!
実はの、霊体になって向こうの世界でこの世界の漫画を読んだんじゃが
なんと!!儂の気に入った奴らが尽く死におる!!
これは許せんからお主にそ奴らを救済してもらおうと思ったのじゃ」
貴女「んな、面倒な事、誰がやるか」
蓮生鴆「なんだ?お主つまらんと言っておったではないか
この世界は猛者ばかりにおるから飽きる事はないぞ」
…まあ、確かに向こうじゃ私にかかってくる不良共は雑魚ばっかだった
爺の言う通りになるのは癪だが
その話乗ってみるか
貴女「チッ……わーったよ」
蓮生鴆「フォフォフォッ
それでこそ儂の孫じゃ!!」
・
18人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Liar di volpe | 作成日時:2019年7月2日 21時