キレイな涙 ページ49
ｲﾄｩｸ『もう着いちゃった・・もっと遠回りすれば良かったなぁ』
タイミングが無くてハンギョン君のことを言えないまま、宿舎の地下駐車場で車が停まる。
A『2回も回り道したじゃない(笑)』
私がドアを開けようとすると、
ｲﾄｩｸ『あー待って』
そう言って、イトゥクが車から降りて後部座席のドアを開けて、ニコニコしながら、後部座席に乗り込んでくる。
ｲﾄｩｸ『A』
A『ん?』
ついさっき離したばかりの手が、また繋がる。
ｲﾄｩｸ『・・・もう今日仕事終わりならいいのに』
ふぅって溜息をついて、私の肩にもたれかかるように、頭を乗せる。
A『ジョンス、今日は仕事遅い?一緒にヒチョルのところに行きたいんだけど』
ｲﾄｩｸ『ヒチョル?なんで?』
A『渡したいものがあって』
起き上がったイトゥクが、今度は私の頭を自分の肩に乗せる。
ｲﾄｩｸ『お土産?ラジオ終わってからでもいい?』
A『うん・・・あのね、今、ちょっとだけ時間、いい?』
ｲﾄｩｸ『何?ダメだよー。人様の車の中だからー!!夜帰るまで我慢して!!』
物凄く嬉しそうなイトゥク。
A『違う違う(笑)』
真面目に話したいのに・・・そんな顔されたら笑っちゃうよ。
A『私、台湾でね、すごく嬉しいことがあって』
ｲﾄｩｸ『・・・何だろう?』
A『すごく会いたかった人に、会えたの』
誰だろうって考えてるイトゥクの前に、ハンギョン君と撮ったデジカメをかざす。
ｲﾄｩｸ『・・・・ハンギョン・・?』
デジカメの液晶をただじっと見つめながら
ｲﾄｩｸ『どうして・・・信じられない』
本当に“信じられない”っていう顔で、私の手ごと、デジカメを握りしめてる。
A『1人でいる時に、偶然・・本当に偶然会ったの。そうしたら、リョウクが手紙出してたみたいで、私のこと知ってて。少し2人で話せたんだよ』
ｲﾄｩｸ『・・・元気だった?何を話したの?』
まだデジカメから視線を動かさないままのイトゥク。
A『すごく元気だったよ。“会いたいなぁ”って』
ｲﾄｩｸ『そっかぁ・・・・そっかぁ・・会いたい・・・って・・?』
どんどん涙声になっていくイトゥクと、やっと目が合う。
ｲﾄｩｸ『・・会いたいって・・・言ってた?本当に?』
そしてすごく嬉しそうに、でも少し悲しそうに目を細めた彼の瞳から、キレイな涙が零れた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 314人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かえぴー(プロフ) - コメント失礼致します！part12のパスワード教えて頂きたいです！ (2020年8月26日 11時) (
レス) id: 144fba6750 (このIDを非表示/違反報告)
ひらり(プロフ) - aquaさん» 返信が遅くなりすみません。メッセージ送らせていただきましたので、ご確認お願いします！ (2019年6月15日 17時) (レス) id: fc678f4861 (このIDを非表示/違反報告)
aqua(プロフ) - 初コメ失礼します! 12話のパスワード知りたいです！！ (2019年6月1日 2時) (レス) id: 99eb1a0052 (このIDを非表示/違反報告)
まゆまゆ(プロフ) - もうすぐギュッたんが帰ってきますね。完全体のSJが見たいですね。ハン様の近況はたまに見れるけどやっぱりヒニムのそばで笑うハン様が見たいです。 (2019年1月16日 6時) (レス) id: ddaab80a3d (このIDを非表示/違反報告)
ひらり(プロフ) - 慧さん» お久しぶりです^^*コメントありがとうございます。個別にメッセージ送りましたので、よろしくお願いします。 (2019年1月16日 5時) (レス) id: 58419b658d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ひらり | 作成日時：2011年9月22日 9時
