SJ★Ever Lasting…１１★

韓国語の勉強 ページ38

A[リョウク、私が泣き虫だって書いてたの?]

ﾊﾝｷﾞｮﾝ[うん]

A[後は?]

気になる。非常に気になる。

ﾊﾝｷﾞｮﾝ[んー。“僕、中国語が上達したでしょ!?Aのおかげだよ!!”って書いてあって、後はAのことがいろいろ]

その“いろいろ”が気になるんだけどな。

ﾊﾝｷﾞｮﾝ[Aは本当にリョウクの言う通りだなぁ・・ぴったりすぎて面白い(笑)]

A[そう?]

ﾊﾝｷﾞｮﾝ[うん。背はちっちゃいけど心が大きくて、本当のお姉ちゃんみたいで、一緒にいると、飾らないありのままの僕らでいられるって]

そんなこと書いてたんだ。

ﾊﾝｷﾞｮﾝ[ほんと、初対面なのに不思議なくらいなんでも話しちゃいそうだよ]

A[ほら、先生になんでも話してくれていいよ?]

わざとちょっと偉そうに言ったら、

ﾊﾝｷﾞｮﾝ[・・・もっとAに早く出会っていて、ありのままの俺でいられたら・・・まだあの場所にいられたかなぁ]

窓の外を見ながら、彼がそう言う。

私なんかが、何かを変えることができたなんて、思わない。

でも、母国を離れて仕事をする寂しさくらいなら、共有して、少し紛らすこともできたかもしれないね。

A[・・韓国語、忘れないでね]

ﾊﾝｷﾞｮﾝ[・・・でも、使わないからどんどん忘れちゃうんだ]

A[もし忘れても、先生がスパルタで思い出させるから]

ﾊﾝｷﾞｮﾝ[スパルタかぁ。忘れないようにしないと]

[ハンクンさん、お待たせしました!!そろそろ撮影再開できそうです!!]

ハンクンさん?・・あぁ、彼のことか・・。

バスに誰かが乗り込んで来て、入口を見る。

すると、さっきのおじさんと目が合った。

[あっ!!!お前さっきの・・・!!!]

A[あ、あの・・]

あたふたしてたら、

ﾊﾝｷﾞｮﾝ[先生です。空き時間に勉強したくて、専属の先生についてもらってるんですよ]

・・・嘘ではない。

とりあえず笑顔で頷く。

[そうでしたか・・先程は失礼しました]

A[いえいえ・・]

[準備整い次第、また呼びに来ます]

ﾊﾝｷﾞｮﾝ[わかりました]

おじさんが出ていって、ほっと一息。

ﾊﾝｷﾞｮﾝ[嘘じゃないもんねー]

いたずらっ子みたいな顔で私に笑いかけた彼が、

ﾊﾝｷﾞｮﾝ『・・・せっかくだから、ちょっとだけ勉強しようかな』

思い出すように、ゆっくりと韓国語で、そう言った。

タカラモノ→←“会いたい”

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す