第二十二話 重ねる日々には慣れが生じて ページ23
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｢リアン、本とか読まねェか？｣
『本？』
ギャバンにそう聞かれ、リアンは目を丸くした
本なんて持ってたんだな、とでも言いたそうな顔に、ギャバンは苦笑する
｢これも貰いもんでな？俺が持ってても読まねェからよ｣
『へェ、文学…』
受け取った数冊を横の樽に置き、1番上を取ってパラパラと捲る
まだ沢山あるらしいが、一先ずどういう物があるのかを見繕ってもらおうと、数冊だけ持ってきたらしい
暫くそうしていたリアンはパタンと閉じてから顔を上げ、読むと言い切った
｢お、じゃあ棚ごと移動させちまうか！｣
『あー…それはシャンクスとバギーにも聞いてみねェと、』
リアンが頬を掻きつつ言えば、遠くから2つの声音でいいぜー！と聞こえて苦笑する
『らしい。じゃあ、ありがたく貰うぜ』
トン、と座っていた木箱から軽く勢いをつけて立ち上がり、行くぞとでも言うように顔を見上げるものだから、ギャバンは笑って頭を撫でた
｢俺らがやっとくから、お前は好きな事しとけ｣
俺ら、という言葉に首を傾げれば、横からシーガルが顔を出し、理解した
『じゃー、頼んだ』
おう、とヒラヒラ手を振りながら去っていくのを見送り、また木箱の上に座り直す
『…慣れって怖ェなー……』
その言葉の真意が分かる者は数少ないだろう
それでも、膝に両肘をついて顔を隠すようにしたリアンは、誰から見ても痛々しくあって、さらに言えば消えて無くなりそうな、そんな存在に見えた
｢リアン！次は夏島だってよ！｣
明るく声をかけたシャンクスに、パッと顔を上げて笑顔を見せる
『もう次の島の話してんのかよお前』
｢そら楽しみだろー？｣
『それにしても早ェっての』
にしし、と笑ったシャンクスに、言っても無駄かと諦めたような、呆れたような溜息が漏れる
海賊なのだから仕方ないのだと勝手に解釈して自己完結すれば、リアンが急に動きを止めた事を不思議に思ったのか、顔の前で手を振る
『なァシャンクス？』
｢ん？｣
『その麦わら帽子って…』
｢あァ、ロジャー船長に貰ったんだ｣
麦わら帽子に赤い髪はよく映える
良かったな、と付け足しつつ言えば、驚いたように目を剥いてから麦わらを深く被り直した
チラリと覗いた耳は真っ赤だったので、つまりは照れているのだろう
リアンはそれにケラケラと笑って、頭を撫でてやった
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祥(プロフ) - ティコ。さん» では番外編で書かせていただきますね。 (2018年3月30日 10時) (
レス) id: cb00cb1df7 (このIDを非表示/違反報告)
ティコ。(プロフ) - 祥さん» どちらでも、好きな方で構いません (2018年3月30日 7時) (レス) id: e878cfb355 (このIDを非表示/違反報告)
祥(プロフ) - 動物大好きさん» ありがとうございますっ 了解しました！ (2018年3月30日 2時) (レス) id: cb00cb1df7 (このIDを非表示/違反報告)
動物大好き - 内容はマルコ×夢主の話の中であった夢主がマルコに抱きついているのを見て嫉妬する感じがいいです。 (2018年3月30日 2時) (レス) id: c75e63e926 (このIDを非表示/違反報告)
動物大好き - すいません、またリクエストです。イゾウ×夢主をお願いします､番外編で書いてください｡ (2018年3月30日 2時) (レス) id: c75e63e926 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：祥 x他1人 | 作者ホームページ：http://Nano
作成日時：2018年2月15日 6時
