第二十話 血濡れであれど ページ21
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ポタポタと落ちる血を無視して、倒れた男でナイフを拭う
リアンはそれを鞘にしまって、早々にそこを立ち去ろうと思い直す
血濡れではどこに行っても怖がられるだろうということは理解していたので、林に抜けようと踵を返した
そこで飛び込んできた言葉に、リアンは動きをピタリと止めた
別に、リアンをどうこうしようとしてきた男を倒すのに戸惑いはなかったし、後悔もしていない
血濡れではあるけれど殆どが返り血なわけだし、仲間にその類の言葉を言われた事は1度たりともなかったのだ
だから余計に反応してしまったのもあるのだろうけど
自分の見た目なんて理解しているし、言われたのが初めてなわけでも無いはずなのだが、"あんな女の子が"ならまだ構わない
けれど、"女の癖に"だとか"あれで女かよ"など言われるのは堪えられないのだ
朝方だからと油断はしていたけれど、町人ならそれなりに居るだろうし、ましてや暴れている人間が居るとなれば見物に来たりもするのだろう
でも、分かっているのだ
自分が女らしい女では無い事なんて、分かっているのだ
それでも、他人に言われて傷つかないわけではない
ギリッと奥歯が鳴った事で、自分が異常に力を入れていた事に気付く
手は強く握りすぎたのか自分の血が垂れて
誰かの血と混ざってしまえば怪我なんて見えなくなった
｢リアン!!｣
不意に聞き覚えのある声で名前を呼ばれて首だけで振り返る
いつもの赤い髪が見えて安堵し、ふらりと体が傾いた
それでも耐える気なんてさらさら無くて、せめて受け身位は取っておこうとすれば、その前にポスンと何かに倒れた
それがさっき見えたシャンクスだと気付いて、ぼーっとする思考を無理矢理叩き起こし、自分の足で立ってから笑いかけた
『悪い、目眩がしただけだ』
その笑みに、シャンクスは昨日のような変な顔をしてから不機嫌そうに眉を寄せるから、リアンは首を傾げれば、まるで労わるように頬に触れられ、ズキリと痛んで顔を顰める
気付いてなかっただけで、どうやら頬に切り傷が出来ていたみたいで、シャンクスはリアンの反応を見てから、行くぞ、とそれだけ言った
腕を取られればついて行くしか無いわけで、普段よりも早いスピードで歩いていくシャンクスを追いかける
リアンは最初こそどこに行くのかと思っていたけど、次第に道で船だとわかってしまった
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第二十一話 気持ちの持ち方→←第十九話 それはまるで鬼のように
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祥(プロフ) - ティコ。さん» では番外編で書かせていただきますね。 (2018年3月30日 10時) (
レス) id: cb00cb1df7 (このIDを非表示/違反報告)
ティコ。(プロフ) - 祥さん» どちらでも、好きな方で構いません (2018年3月30日 7時) (レス) id: e878cfb355 (このIDを非表示/違反報告)
祥(プロフ) - 動物大好きさん» ありがとうございますっ 了解しました！ (2018年3月30日 2時) (レス) id: cb00cb1df7 (このIDを非表示/違反報告)
動物大好き - 内容はマルコ×夢主の話の中であった夢主がマルコに抱きついているのを見て嫉妬する感じがいいです。 (2018年3月30日 2時) (レス) id: c75e63e926 (このIDを非表示/違反報告)
動物大好き - すいません、またリクエストです。イゾウ×夢主をお願いします､番外編で書いてください｡ (2018年3月30日 2時) (レス) id: c75e63e926 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：祥 x他1人 | 作者ホームページ：http://Nano
作成日時：2018年2月15日 6時
