４１話 ページ3
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｢おかえり、A｣
『…ん』
ふらっと部屋に入れば、サボがにこやかに声をかけてくる
それを一瞥してから聞こえるか聞こえないかで小さく返事をして、ベッドに倒れ込む
ぼふっと音がして、足だけでヒールを脱ぐ
だんだん息が苦しくなってきて仰向けになった
ズレた眼帯もそのままに目を閉じて
"A、なんか雰囲気違ェな
んー……大事なもん失くしたとかか？"
まァ、ルフィ君の事だし何も考えてなかったんだろうけど
大事なもんなら、もう離さないように傍にある
チラリとサボに目を向ければ、思ったより近くにいて目を瞬かせた
｢大丈夫か？｣
『ん、平気』
心配そうに眉を下げるサボに上体を起こして両手を広げれば、ふ、と笑って抱きしめてくれて
首元に擦り寄って、肩に口を当てる
｢飯食ったか？｣
『まだ』
｢よし、行くぞ｣
『ん』
眠いけど、頭を撫でてくれたから目を開く
ゆっくりと開いてそこに映ったのは柔らかい笑みを零してるサボ
『…何』
｢ん？んー……可愛いな｣
額にちゅ、と音を立てて唇が落とされて、おかえしとばかりに私も頬に口付けた
コツン、と額を合わせて少しだけ笑いあう
サボは不思議だ
私の悩みとかを忘れさせるのが上手い
まァ多分、何も考えてないんだろうけど
『サボ』
｢ん？｣
『キスの意味って知ってる？』
突然の質問に首を捻るサボの耳に口を近づける
そのままキスを落として、呟いた
『好き』
｢〜っ、お前は…！｣
何故か今サボに触れないと
もう触れられなくなる気がした
『ね、サボ』
｢なんだよ｣
『…抱いて？』
｢はッ！？｣
首に絡めた腕をそのままに、ベッドに倒れる
ギシリと耳元でするスプリングの音でさえも煩わしい
『お願い』
｢だ、めだろ…俺は、待つから。どこにも行かねェし｣
目に見えて動揺するサボに、無理矢理口付ける
｢ん、ちょ…っA！｣
『っは、…何』
｢俺はお前との初キスがこんなんとか嫌だぞ！｣
『は、』
予想外の言葉にポカン、とする
目がマジな辺りが…ね、
『…ぷっ、あはははは！』
堪えきれずに声を上げて笑えば、サボは目を白黒させてて
一頻り笑って、はー、と息をつく
『じゃあ、サボ』
改めて
『キスしよ？』
真っ赤になった君が、私の前から2度と居なくならないように
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noppi(プロフ) - 続きが楽しみです！！ (2022年11月22日 2時) (
レス) @page31 id: b90efc2fe0 (このIDを非表示/違反報告)
ミカン - とても面白いです！！続きがとてもきになります！更新頑張ってください！！ (2022年8月24日 16時) (レス) @page25 id: dbceaaed1c (このIDを非表示/違反報告)
リーフ - 面白すぎて一気読みしちゃいました…！！続きめちゃくちゃきになります！！更新頑張ってください！！ (2022年7月15日 22時) (レス) @page24 id: 3fbf61d899 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - エース助かってほしいですね！これからも無理せずに頑張ってください！ (2020年7月7日 17時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
祥(プロフ) - れもんそーださん» んんんん本当にありがとうございます……！くそみたいに亀よりコアラとかナマケモノぐらいの更新速度ですがお付き合いいただけると嬉しいです……！！！ (2019年12月6日 9時) (レス) id: d253b47002 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：祥 | 作者ホームページ：http://Nano
作成日時：2018年1月6日 19時
