５７話 ページ20
.
親父さんの海震によって津波が起こって
それをクザンさんが凍らせて
足場ができたと飛び出していく海賊達に、応戦する海軍
一瞬で乱闘となったそこに、レイと顔を見合わせてから飛び降りた
｢来るぞ！構えろォ！｣
そんなことを叫んで銃を構える彼等に眼帯を外す
｢そこに居る革命軍総監督、演舞のAについては、もう調べがついている!!!｣
拡声器であろう電伝虫のマイクを握って、急にそう言ったセンゴクさんに首を捻った
何を調べたというのか
私のことを知ったって、得なんてないだろうに
｢一昔前の文献にこうある｣
"異世界転生者この世に舞い降りた時、その身に魔力を宿す"
どくりと、心臓が鳴った
｢当然、我々もそのような話は信じていなかった｣
おとぎ話のような話を、信じるわけない
智将と呼ばれる海軍本部のトップが、そんな話を信じるわけがなかったのだ
｢ある女が、魔法使いを自称する前までは｣
私という、生きる証拠が、現れる前までは
｢この世界の人間ではないお前が、なんの為に戦う！ビトレイド・フィア・D・A!!｣
なんのために
これまでずっとこの世界に居続けられた
向こうの人間がこっちに来て
こっちに来た人間が、向こうに戻らないなんてこと
あるのか
｢A危ない！何してるの！？｣
立ち止まって呆然と処刑台を見つめる私に向かってくる白刃を、レイが防ぐ
私が船の周りに張っていた結界が解けて、サカズキさんの流星火山が当たって
だって、ここに
本当は私は居なかったのだから
これがあるべき姿で
私が居なければ
｢A!!!｣
｢れ、い……｣
｢さっきから何考えてるのか知らないけど！Aは！私とルフィのお姉ちゃんで！｣
私の肩を掴んでそう言ったレイの目には、案の定死んだ目をしている私の顔が写って
でも、私は2人のお姉ちゃんで
｢エースの！…ｯサボの！妹でしょ!!!｣
サボくん
エースくん
2人の、妹
｢……魔導石色。レッド、ロック｣
左目が紅色に変わるのが、レイの瞳に写った
｢フレア｣
ぶわりと、私とレイを囲うように火が燃え上がって
ほっとしたように笑う妹に、その頬についた汚れを拭った
｢レイ｣
｢うん｣
｢行くよ｣
｢行こう！｣
私は確かにこの世界の人間じゃないけど
愛する兄が死ぬのを見過ごせるほど
｢人間捨ててない｣
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 444人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
noppi(プロフ) - 続きが楽しみです！！ (2022年11月22日 2時) (
レス) @page31 id: b90efc2fe0 (このIDを非表示/違反報告)
ミカン - とても面白いです！！続きがとてもきになります！更新頑張ってください！！ (2022年8月24日 16時) (レス) @page25 id: dbceaaed1c (このIDを非表示/違反報告)
リーフ - 面白すぎて一気読みしちゃいました…！！続きめちゃくちゃきになります！！更新頑張ってください！！ (2022年7月15日 22時) (レス) @page24 id: 3fbf61d899 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - エース助かってほしいですね！これからも無理せずに頑張ってください！ (2020年7月7日 17時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
祥(プロフ) - れもんそーださん» んんんん本当にありがとうございます……！くそみたいに亀よりコアラとかナマケモノぐらいの更新速度ですがお付き合いいただけると嬉しいです……！！！ (2019年12月6日 9時) (レス) id: d253b47002 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：祥 | 作者ホームページ：http://Nano
作成日時：2018年1月6日 19時
