54話 ページ16
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白ひげの艦隊に合流する事に決めて、船を進める
レイもエースに会うために白ひげ海賊団を訪れた事があるみたいだから、問題は無いだろう
『レイ。私は少し寄るところがあるから、先に行って』
「んー分かった。間に合う?」
『大丈夫。間に合わないわけ、ない』
そっか。にこりと笑ったレイに手を振って眼帯を取り、空高くへと飛び上がる
因みにクロカは本部へと置いてきた
私が居ないのだ。しかも私用で
これでクロカを連れていけば、大量の反感を買うに決まっているから
時々瞬間移動をしながら飛び続けていれば、半日程過ぎたところでやっと目的の島が見えてきた
ビブルカードを異空間へと直して、帽子を深く被る
『よ、っと』
「随分早かったな…来ると思っていたよ、A」
『お久、レイリーさん』
ぼったくりBARの前に座っていた彼に手を振れば優しく微笑まれて、苦笑を浮かべた
レイの師匠をしてくれたこの人には、ちゃんと、頼まなければ
『もし、私に何かあって
クロカがここに来たら______
渋い顔をするレイリーさんの返事も待たずにさっさと飛び立ったから、伝言を引き受けてくれるかどうか分からないけれど
でも多分、あの人は伝えてくれるだろう
謎の確信を持っている自分に呆れて笑えば、見えてきた鯨に降り立った
「誰だ…ってAかい」
甲板のど真ん中に降りたから、ピリピリとした空気感を直に感じた
…皆緊張し過ぎじゃないか
レイは今オヤジ様の部屋に行っているらしい
『…空気重』
「…仕方ねェだろい。必然だ」
そんなこと言いながら、自分も空気を重くしてるマルコさんは馬鹿だ
こんな白ひげ海賊団に助けに来られたって、エース君が責任を感じてしまうだけ
だったら
『白ひげ海賊団』
船首に上がって眼帯を外し手放した
風に乗ってそれが飛んでいけば、金色の髪がきらきらと光を反射する
『この私、魔道士Aの名に誓え』
死んでも、死ぬな
にやりと妖艶に笑ったAはくるりと太陽の方を振り返って
翻ったパーカーはぱたぱたと揺れて
逆光の中に佇む姿はさながら、
"勝利の女神"
『エース君を、あそこから引き摺り落とすぞ』
びっと指さしたその先には、きっと、
エース君が、待っている
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noppi(プロフ) - 続きが楽しみです!! (2022年11月22日 2時) (レス) @page31 id: b90efc2fe0 (このIDを非表示/違反報告)
ミカン - とても面白いです!!続きがとてもきになります!更新頑張ってください!! (2022年8月24日 16時) (レス) @page25 id: dbceaaed1c (このIDを非表示/違反報告)
リーフ - 面白すぎて一気読みしちゃいました…!!続きめちゃくちゃきになります!!更新頑張ってください!! (2022年7月15日 22時) (レス) @page24 id: 3fbf61d899 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - エース助かってほしいですね!これからも無理せずに頑張ってください! (2020年7月7日 17時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
祥(プロフ) - れもんそーださん» んんんん本当にありがとうございます……!くそみたいに亀よりコアラとかナマケモノぐらいの更新速度ですがお付き合いいただけると嬉しいです……!!! (2019年12月6日 9時) (レス) id: d253b47002 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:祥 | 作者ホームページ:http://Nano
作成日時:2018年1月6日 19時