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5話 ーキューピッドー ページ5

君はとっておきの美人ではなく、垢抜けた子でもない。

他の女子のようにすっぴん風メイクもしていないし、人によって態度が変わる事もない。

性格は明るくて活発で、女友達だけでなく男友達も多い。

モテない君を利用して、みんな恋人探しに必死だったね。

君は、恋のキューピッドで有名だった。




ーキューピッドー




「Aちゃんお願い!!2組のムンビン君とどうにかお近づきになりたいの!!ね?どうにか協力して?」

「んもぉー、流石に私、ムンビン君とは接点ないよぉ。」

「いや、Aちゃんなら大丈夫!Aちゃんの男友達を辿ればムンビンく君につながるはずだし、すぐに仲良くなれるって!」

女子が集まれば恋バナをしている。
誰がかっこいいとか、誰が好きとか。
そんな話を盗み聞きするのは僕の得意技だ。

女子と仲のいい僕でも、女友達は作れない。
お互い相手の気持ちを探り合って、すぐ恋愛につなげるからだ。
他の男女だってそうだ。いくら友達と言っていても、みんなどこかで意識している。

だけど、Aちゃんはあの性格からか、男子に混じって対等に会話している。
恋愛対象に見られていない感じ。
だから女子も、安心してAちゃんに恋の相談をし、お人好しの性格から恋のキューピッドをやっている事が多い。
利用されているのに、Aちゃんはそれに気づくこともなく、入学式からすでに3組程のカップルを排出していた。


RC「Aってすごいよなぁ。小学校からあんな感じ?」

MJ「うん。おれ、小学校の時とかマジで男としか喋らなかったけど、Aはしつこく話しかけてきて、いつの間にか仲良くなってたなぁ。まぁ、俺にとっては男友達と同じ感じ」

RC「あーわかる。男友達みたいに、楽だよなぁ。」

YS「んー、でも男友達とは違うでしょ?それでも女子だし?」

MJ「俺も初めは距離置いてたけど。なんか無邪気に笑ったりすると可愛いと思うこともあったし?けど、あの性格だし、恋愛対象ではなくなったなぁ。」

RC「可愛いのにねぇ。Aって、芸能人の〇〇に似てない?」

MJ「言われてみれば!確かに、黙ってれば可愛いかも?」

RC「そういやAって、クラスのやつ全員と仲良いのに、サナにはあんまり話しかけないよな?」

YS「うん。俺、2人程は仲良くないかも。」

RC「嫌われてんじゃない?笑」

MJ「いや、逆に好きなんじゃない?笑」

RC「それはないっしょー笑」

嫌われてるのか?ぼく。

6話 ー引き立て役ー→←4話 ーかわいいー



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作者名:ナビ | 作成日時:2022年11月17日 22時

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