【H×H】賽は投げられた６【イルミ】

カルト ページ20

「いらっしゃいAさん！！久しぶりねぇ、少し痩せたかしら？でも前に会った時から変わらず綺麗なまんまでまぁ〜よく来てくれたわ！！ささ座ってちょうだい！！」









「あっは、はい…！遅れちゃってすみません！」








おっふ…飾り付けされた部屋に入った途端にマシンガン喰らわされるとは思わなかった…
遅れてしまったのに全くそれを気にする様子もなく、優しく迎え入れてくれるキキョウさん…女神…









「あらぁ、良いのよそんな事気になさらないで！今日こうしていらしてくれた事が嬉しいわ！ね？あなた？」









「ああ。よく来てくれた。今日は特別な日だからな、快く迎え入れよう」









今ぶわっ…て目から水が飛び出る音がしたよ。どこまで温かいんだここの家庭は。きっと６年の付き合いがあるっていうのもある。時々冷徹な殺人集団だと思ってごめんなさい…()









「ま、立ち話もそこまでにして。A、座ったらどうじゃ？子供達ももう痺れを切らしとるわい」









テーブルを見ると目の前のご馳走(毒入り)に目を輝かせている子供達。
私も、私が持ってきたおかずをテーブルに添えて指定された席に座った。ちなみに隣はカルトとイルミ。









「それじゃあ皆んな揃ったわね！改めまして、キルア。誕生日」


「「「おめでとう」」」






「へへ、さんきゅ！！」









この挨拶を合図に、皆んながテーブルの上にあるお皿に一斉に手を伸ばした。
私も私で誕生日といえど全て毒入りのキキョウさん手作りお料理に手を伸ばした。
ご飯を食べながら団欒しているところで思った事だが、なんか…ゾルディック家も人間なんだなぁ…って(失礼)









「…どうかしたの？A」









「あっ…ううん！！




ただ、こうして誰かとご飯食べるの久しぶりだなぁって。」









「…それならいつでも来ていいよ。僕歓迎する」









カルトがこんな事言ってくれるなんて。
お姉さん目からしょっぱい水がドゥヴァッて出たよ。
普段カルトとはあまり話さない。引っ込み思案な性格なのかずっとキキョウさんに引っ付きっぱなしだからである。
そんなカルトがもそもそと私の作ったおかずを頬張りながら、こんな嬉しい事を言ってくれたのは快挙だと思う。

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