【H×H】賽は投げられた５【イルミ】

引っ掛かり ページ29

「シルバさん、今戻りました。





…あの、仕事のことなんですが、」








「ああ。ウチに加担する件、決意は固まったか？」









「…はい。ゾルディック家の暗殺仕事、手伝わせてください。






だけど、ここに住み込むのはやっぱり気が引けます。パドキア共和国内で個人的にアパートを借りようかと」









「ウチは構わないが、お前がそういうならそれで良い。


いつ出るつもりだ？」






「明日です」







「随分急ぐんだな。急な事で送別の席は用意してやれないが、まあこの先も此処に来るだろう。




今夜はゆっくりしていけ」









「ありがとうございます。これからよろしくお願いします」









いつもの通り、軽く会釈をして重い扉を開けた。
キキョウさんの毒入りだけどなぜか美味しいご飯を食べられなくなるのは嫌だけど、キルアにしばらく会えないのは嫌だけど、ゾルディック家の樹海散策が出来なくなるのは嫌だけど、早いところ荷物をまとめて明日の準備をしなければ。
私の胸の引っ掛かりに会う前に。









「あれ、A。帰ってたんだ」












ですよねーーーーーッ！！！！！
思ったもん！！私自分で「あっフラグ立てたな…」って思ったもん！！！！

まあつまりは私の胸の引っ掛かり人物はイルミですよ。あの、この前の爆弾発言以来少し避けて過ごしてきたし…このタイミングでこのお家出て行くし…









「…うん、さっき帰って来たばっかりだよ。イルミは？仕事？」









「うん。俺も今帰ってきたところ」









「そっ、か。お疲れ様！」







「うん。





…何かよそよそしいね、A」







ほぼアンタのせいだろうがーーーッ！！！！！まさか3日前の弾道ミサイル級発言をお忘れで！？！私はこんなにウブな反応しているというのに！？！









「えっ、そ、そう…？







あー…明日此処を出るからかな…！」









「…は、？」

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