【H×H】賽は投げられた４【イルミ】

結末 ページ26

それは間違っていない。

念を習得する事でウヴォーは強くなる。蜘蛛で特攻するほどの強さを身につける。








………そして、結果的にはクラピカによって殺される。









ノブナガの言ってることは確かに正しい。間接的に私がウヴォーが死ぬ原因を作ったと言っても嘘ではない。
だけど、そうしなければいけない事もある。それを覚悟で私は原作に忠実でなければならないのだから。









「………そうだね、ウヴォーはなりふり構わず突き進む子だから。もしかしたらこの先ノブナガと離れてしまう事になるかもね。




だけどノブナガ、貴方が私を信じるかどうかはウヴォーとは関係ないと思う。
ウヴォーは私を信じる、貴方は？」









「………っ、わかんねぇよ。




今まで信じたのはあいつらだけだ。他を信じるのが…怖ぇんだよ」








「………ノブナガ、こっちに来て。









いや、こっちに来い」






初めて、強い口調で話したかもしれない。この子達にはなるべく優しい言葉で話しかけるように心がけてきた。
だけどノブナガにはこうでもしないと来てくれないし、何を怖がってるって？笑わせるな。これから貴方が歯向かえなくなるのは団長、クロロ=ルシルフルだけだ。
そんな事を怖がっていてどうする。


ノブナガは私の珍しい口調のせいか、静かに私の布団まで来て座った。








「………………








何を怖がってる、って？仲間以外を信じる事？
ノブナガ、少し考えれば貴方ならわかるはずだよ。怖いから決断を出さないっていうのは逃げでしかない、


貴方は逃げるような子じゃないと思うよ？」







「………………っ、






どうして拒んで逃げるだけの俺に、優しくするんだよ…」





「誰にだってこんなに優しいわけじゃないよ、

優しくするのは、貴方がノブナガだから。








そして私は貴方のことを仲間思いの素敵な人間だってずっと前から知ってる。」







それからノブナガは何も言わなかった。ずっと下を向いたままで、顔を上げようとはしなかった。
今日はここで寝ようか、と提案すると素直に横になり疲れていたのかすぐに眠ってしまった。

私は、みんなより少し年上にも関わらず寝顔はまだ幼いノブナガの手の上に自分の手を乗せて眠りについた。

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