イルミ(10)side ページ49
俺があの女の家に忍び込むようになってから3ヶ月は経った
相変わらず、訪ねる度に感じるあの気持ち悪い雰囲気はほかの一般人とは違うナニカがある
それに対する興味もあるが、一番不思議なのはあの女の素性と性格。
ネットで調べても素性は出てこない上に俺が暗殺者だということを知っても恐れない、強いのかと思えば俺より弱い。
しかし最近疑問に思うことがある
それはあの女と俺の関係性
“暗殺者に友達はいらない”
これをモットーに父さんに口を酸っぱくされて教育を受けてきた、
……つまりあの女は、Aは友達でなければいい。もちろんそれ以上なんて有り得ない
じゃあ一体何と表せばいいのだろう?
知り合い、というには物足りない気がするし
他人、というわけではないし、
仕事を一緒にしたわけでも無いからビジネスパートナーでもない
……考えるのはよそう、関係性なんてこの事は俺たち2人しか知らないのだからなんでもいい
ただこの習慣が、続けばいいと思ってた
_______しかしその日俺は大事なことに気づいたのだ
「イルミは、今幸せ?
私は今幸せだよ。こーんなに可愛い子と仲良くなれて!仕事に一生懸命なイルミが大好きだよ」
「……やっぱり、」
…………ああやはり、違う
前々からじわじわと感じていたが、俺は暗殺者で人と触れ合って幸せを感じるAとは違う
こんなのがこれからも続いたらいつかAの暗殺依頼が舞い込んできた時、俺は殺せない
……殺せない、と思うまでに情が移ってしまったんだとその時初めて気づいた
「いや、何でもない。
そろそろ帰るよ」
…早く、早く割り切らなくてはいけない
Aの暗殺依頼が来る前に、
ゾルディック家の名を汚す前に、
長男として立派な暗殺者になるために、
こんがらがった複雑なこの感情を、まだ芽を摘むことが出来るうちに、
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はにか※はにかん(プロフ) - 不運というか、いじm((最初から面白いですね!読んでいくの楽しみです! (2019年9月4日 23時) (レス) id: d702d64ecc (このIDを非表示/違反報告)
ほたて - ひなたさん» ひなたさん、この小説を読んでいただきありがとうございます!そう言ってもらえてこれからの励みになります〜〜(><)長ァァァくなるとは思いますが、これからも読んで頂ければ幸いです!!!! (2019年3月2日 11時) (レス) id: 3edca5edc7 (このIDを非表示/違反報告)
ひなた(プロフ) - はじめまして!設定やストーリーがとても好みで面白いです!応援してます!! (2019年3月2日 8時) (レス) id: 0dee45b0bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りんごのうさちゃん職人 | 作成日時:2019年2月20日 15時