〇リクヲ : リスナーだけどさ ページ42
▽
『A、今日家来ない？』
唐突に言われたその一言。もちろん、Yesの返事は出来ない。
だって...
「アバのメンバーいるじゃん...アバリスさんに悪いよ、」
りっくんとお付き合いしている事は公表している。
名前や顔を出したりはしていないけど、りっくんに彼女がいるという事実は、一応ファンの間に浸透した。
TwitterやInstagramで悲しみの言葉を並べている人は少なくなかった。
いちファンとして、私なんかがって...悪い気がした。
『そう言うと思った、Aって優しいよね、いつも』
「...そうかな？」
『ファンを思ってか、アバハウスには来ないし、他のメンバーの連絡先すら持ってないし、デートは決まって人が少ない夜だし』
気遣い過ぎかな。
でも、気遣わなきゃ、。
『Aは訪れてくる幸せから逃げてるんじゃない？』
「え？」
『せっかく幸せが歩み寄って来ても、Aは私なんかがって思いながら逃げちゃうんだよ、違う？』
探るような、優しい優しい瞳が私を見つめる。
近くの街灯が私たちの姿を照らすから、真っ暗な夜に二人だけの世界が出来たみたい。
虫の音や家々の騒がしさが聞こえなくなった。
「わたし、幸せになって...いいのかな？」
心配で不安で胸元に添えていた私の手を、りっくんが握る。
震えが収まった。
『Aの幸せをもたらす事は他の人の力があるかもしれないけど、幸せを決めるのは、いつも自分だけだよ』
りっくんを、未だにアバンティーズのメンバーだと、YouTuberだと、人気者だと見ていた。
だけど、りっくんだって一人の男性であって、人間だ。
『幸せにするから、幸せになりなよ、責任...取るから』
「りっくん...」
小さく笑ったりっくんに、久しぶりに抱き着いた。
わたし、幸せになっていいし、りっくんの彼女でいいんだ。
『ほら、行こう。メンバーもAの事紹介してほしいって朝からうるさいんだよ』
"連れてかないとまた怒られちゃう" と頭をかいたりっくんに笑って、二人で家までの道を歩いた。
りっくんの彼女である私を、初めて受け入れられた日だった。
△
残り書けるお話も8回までとなってしまいました...上限50話までって結構少ないんですね( >_＞ )
最近畑の小説書きたい欲が凄いんです。
はじめしゃちょーの畑知ってる人どれくらいいるんだろう？
あ、もし良ければ右の☆押していってください
(^O^)！
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ゆちゃん(プロフ) - めろんぱんさん» ありがとうございます！励みになります！引き続く予定ですが、少し時間が空いてしまう事をご了承ください。。 (2018年8月26日 13時) (
レス) id: 28a469272e (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん(プロフ) - 本当にすごく面白い小説で、大好きです（ ; ; ）第2弾楽しみにしてます！ (2018年8月26日 1時) (レス) id: 0ae7433c54 (このIDを非表示/違反報告)
ゆちゃん(プロフ) - ユメさん» 読んでいただいてありがとうございます( ; _ ; )そんな風に言っていただけて嬉しい限りです！少し時間を置いての第二弾となりますが、楽しみに待っていただけたら光栄です！ (2018年8月25日 17時) (レス) id: 28a469272e (このIDを非表示/違反報告)
ユメ(プロフ) - もう読み始めたら一気に最後まで読んじゃいました！ゆちゃんさんの作る話が全て私の好きな小説の感じで、次の話が毎日楽しみです！無理せず更新頑張ってください！楽しみにしてマス！ (2018年8月25日 17時) (レス) id: d3e1d985bc (このIDを非表示/違反報告)
ゆちゃん(プロフ) - 葵さん» ご意見ありがとうございます！わたしもお気に入りの作品なんです(*∩ω∩*)！強めに言われるの好きな女性、実は多いんじゃないかなぁって思ってるので(勝手に)。書いてて楽しかったです！今後ともよろしくお願いします(^O^) (2018年8月23日 14時) (レス) id: 28a469272e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆちゃん | 作成日時：2018年7月8日 20時
