☆ツリメ : そんなに甘くない ページ22
▽ツリメside
『ふうー、あっちー』
お風呂から上がると、家に泊まりに来ていたAが携帯を見ながら頬に手を当てニヤニヤしていた。
『ん、なに見てんの?』
ドサッとAの隣に腰を下ろすと、パッと顔を上げたAが嬉しそうに携帯の画面を見せる。
付き合って三年になるカップルの動画らしい。
「これ見てたらね、好きな人と一緒にいられる事ってすっごく楽しくて幸せだなぁって思ったの」
『へえー、なるほどね』
動画は彼氏が逞しく彼女をお姫様抱っこをしているシーンに突入していた。
そのままキスをして、真っ白なベットに彼女をゆっくり降ろして...画面は真っ暗になって終わった。
『憧れる?こういうの』
「憧れる〜!だけど」
『だけど?』
Aは携帯を閉じてそのまま机に置き、俺に体を向け目線を合わせた。
そして俺の頬に触れるだけのキスをして
「みっくんは可愛いから、いてくれるだけでいいの」
そう言って笑った。
" ボディーソープいい匂いだね " だなんて俺の腰に抱き着いて頬ずりをしている。
可愛いって、全くもってこっちの台詞なんですけど。
『俺だってお姫様抱っこ出来るよ』
「怪我するからやんなくていいよ」
Aはいつだって過保護で、いつだって「かっこいい」より「かわいい」と言ってくれる。
嫌なわけじゃない、寧ろ嬉しい。
だけど俺だってやっぱり、好きな子にはかっこいいって言われたいんだよ。
「...みっくん?」
Aのすべすべで小さな頬を両手で包んだ。
不思議がるAをよそに そのまま頬をやわらかく潰して、「んむっ」なんて可愛い声を出すAにキスをする。
「ふぇ、急にどうしたの!」
唇を離すと、Aは耳まで赤く染まっていた。
可愛くて堪らなくて、Aをドキドキさせたくて、これ以上の反応が見たくて、もう一度唇を重ねる。
それから、やわらかくて温かいAの唇を舌でこじ開けて中にお邪魔した。
俺だって慣れていなくて内心ドキドキだけど、Aにはそんなこと、絶対にバレてはいけない。
『...っはぁ、...どう?、』
「っど!どうって!!どうって、!、」
テンパってそこに置いてあったクッションで口元を隠したAは、俺からしたら完全に女の子の顔になっていた。
...やばい。
少し無理はしてるけど、たまにはオスになってみるのもいいかもしれない。
そこから数分後、甘くて、いつもよりちょっぴり大人な夜が続いた。
△
442人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆちゃん(プロフ) - めろんぱんさん» ありがとうございます!励みになります!引き続く予定ですが、少し時間が空いてしまう事をご了承ください。。 (2018年8月26日 13時) (レス) id: 28a469272e (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん(プロフ) - 本当にすごく面白い小説で、大好きです( ; ; )第2弾楽しみにしてます! (2018年8月26日 1時) (レス) id: 0ae7433c54 (このIDを非表示/違反報告)
ゆちゃん(プロフ) - ユメさん» 読んでいただいてありがとうございます( ; _ ; )そんな風に言っていただけて嬉しい限りです!少し時間を置いての第二弾となりますが、楽しみに待っていただけたら光栄です! (2018年8月25日 17時) (レス) id: 28a469272e (このIDを非表示/違反報告)
ユメ(プロフ) - もう読み始めたら一気に最後まで読んじゃいました!ゆちゃんさんの作る話が全て私の好きな小説の感じで、次の話が毎日楽しみです!無理せず更新頑張ってください!楽しみにしてマス! (2018年8月25日 17時) (レス) id: d3e1d985bc (このIDを非表示/違反報告)
ゆちゃん(プロフ) - 葵さん» ご意見ありがとうございます!わたしもお気に入りの作品なんです(*∩ω∩*)!強めに言われるの好きな女性、実は多いんじゃないかなぁって思ってるので(勝手に)。書いてて楽しかったです!今後ともよろしくお願いします(^O^) (2018年8月23日 14時) (レス) id: 28a469272e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆちゃん | 作成日時:2018年7月8日 20時