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-一途視点-


A君が私だけを見てくれるように、まずは記憶を消すことから始めた

最初はA君がテニス部所属だということと、一番厄介な切原君の存在

朝、昼休み、放課後と必ず一緒にいる切原君から切り離すため、まずは勉強会を提案した

きっちり朝練にも参加していたA君は最初は渋ってたけど、今では登校から下校までずっと一緒

たまに休日も勉強会をするくらいになった

一緒にいる時間が増えたことによってA君は私だけを見てくれるようになり、自然と切原君も教室に来なくなった

いや、来てはいるけどA君の状態を見て声をかけられないって感じかしら?

だって今までは読書をしながら待ってたのに、今では体の向きを変えてまで私とずっと話してるんだもの

誰だって声をかけづらくなるわよ

そしてテニス部に会わないよう、朝は朝練が始まる直前、放課後は部活が終わった直後に登下校するようにした

教室から少しテニスコートが見えるけど、勉強会中は私に夢中で全然外は見ていない

効果は抜群

朝練に行く素振りもないから、完全にテニス部のことを忘れてくれたみたい

これで完全にA君は私のものになったのね!


…なんて思ったのも束の間

今日は登校中に桑原先輩と丸井先輩を見かけた

しかも桑原先輩がA君にぶつかるというおまけ付き

ただ走り去ってくれれば良かったのに、ぶつかったことで完全にA君が先輩達を認識してしまった

何で…もう朝練が始まる時間なのに…



「ぁ…A君!早く行こう!」

『う、ん…』



でも、まだ大丈夫

あんな一瞬のことなら、私の目の力ですぐ忘れちゃうわ


何とかその場は切り抜けたけど、今度は放課後

色々考え事をしながら勉強をしていたのがいけなかったのか、急にA君が立ち上がった音で驚いた

まさかと思って窓の外を見ると、一瞬だけど隠れつつ小走りで逃げる人を見つけた

あの銀髪は、仁王先輩だ

A君を見ると、外を眺めたまま動かない

表情は変わらないけど、目が少し泳いでいる



「A君!!」

『っ!?一途さん…』



思わず大きな声が出てしまったけど、今はその方が良かったみたい

やっと私のことを見てくれたA君をジッと見つめると、目の動揺が治まった

折角手に入れたのに、だんだん計画が狂ってきてる

テニス部が何かを仕掛けてきてるって言うの?

とてつもない焦りを感じていると、登校してきた生徒達の声が廊下から聞こえだした

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設定タグ:男主 , テニスの王子様 , 愛され   
作品ジャンル:アニメ
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アリア - 黒楼さん» 仕事……確かに忙しいですよね。ちょっとずつ頑張っていきましょう (2018年8月5日 22時) (レス) id: 669a2abbdb (このIDを非表示/違反報告)
黒楼(プロフ) - アリアさん» ちょっと仕事が忙しくなってますね…。でも少しずつ進めてるので、そのうちぅpします! (2018年8月5日 20時) (レス) id: db04630d91 (このIDを非表示/違反報告)
アリア - もしかして最近忙しい……? (2018年8月5日 17時) (レス) id: 669a2abbdb (このIDを非表示/違反報告)
アリア - 黒楼さん» あー、有りかも。一途さん物静かだけど実はヤンデレとかwww (2018年8月3日 16時) (レス) id: 669a2abbdb (このIDを非表示/違反報告)
黒楼(プロフ) - アリアさん» 目が死.んでますよ、それwいや、ヤンデレも有りか…? (2018年8月3日 6時) (レス) id: db04630d91 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:黒楼 | 作成日時:2017年4月11日 13時

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