【名探偵コナン】トリップしたら一目惚れされる補正をつけられた【男主】

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『…なにこれ』



朝起きてリビングに行くと、机の上に一枚の紙が置かれていた

昨日はこんな物はなかったし自分で置いた記憶もない

けれど、取り敢えず手紙らしいそれを読んでみる事にした



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雪野A様


この度は我々の不手際により、貴方様を【名探偵コナン】の世界にトリップさせてしまいました事を心よりお詫び申し上げます。

つきましては、此方からのお詫びと致しまして、転生する際に特典と補正を付与させていただきました。

まず特典についてですが、戸籍・金銭・生活拠点を提供いたします。

戸籍は全て新しい物を、金銭は貴方様名義の口座へ定期的に決まった額を振り込ませていただき、生活拠点は以前住まわれていた部屋をそのまま転送いたしました。

次に補正についてですが、主要人物から一目惚れされるように設定いたしました。

性別は問いませんので、くれぐれも体と夜道にはお気を付けください。

その他に関しては特に指定はありませんので、貴方様のお好きなようにお過ごしください。

それでは、新しい世界での生活がより良いものとなりますよう、我々一同心よりお祈り申し上げます。


時の管理人

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『…馬鹿馬鹿しい』



小さくため息を吐きながら手紙を丸め、ゴミ箱へと投げ捨てた

よく考えたね、漫画の世界にトリップだなんて

普通に考えればあり得ない事なのにさ


さて、まずはカーテンを開けよう

その後は美味しい朝ご飯を作って食べて、今日は休日だからゆっくりしながら何をするか考えるか



-ｼｬｰｯ…

『………マジか』



カーテンを開けた先には、知らない景色が広がっていた


え、どういうこと？

俺の住んでるアパートは二階建てで、そこの一階に住んでたはずだよね？

これはどう見ても十階以上の高さがあるんだけど

近くの街並みが一望できるんだけど

少し高台にあるから遠くに新しくできたタワーも見れていい眺めなんだけど

ってそうじゃない



『…あの手紙、まだ読めるかな』



回れ右をしてゴミ箱の中から一番上にある丸まった紙を拾い上げた

思いっきり投げ捨てたけど、これものすごく重要な内容が書いてあったよね

見事にぐしゃぐしゃだけど汚れているわけじゃないし広げれば読めるだろう

まずは手紙の内容を確認して、現実を受け止めるのはそれからにしよう

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