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涼太くんが私のことを好き。
もうお酒は残っていないのに頭がふわふわする。
どんどん深くなる口づけも、
私の体を強く抱く腕も、全部全部夢みたいだ。
本当に好きな人とするキスがこんなに気持ちいなんて知らなかった。
涼太くんとするキスは、私の全てが暴かれるような、
それでいて優しくて蕩けるような感覚にさせられる。
私が今まで経験したものなんて、ただ唇と唇が触れ合っているだけだったのに。
「ん・・・」
「・・・このままだと本当に我慢できなくなるから、ここまでね。」
「が、まんって・・・」
「大事にしたいから、今日はここでストップ。」
私の頭を撫でながらおでこに最後のキスを落とす涼太くんにきゅんとした。
けど、一つだけ後悔している。
「・・・Aちゃん？」
「な、なんでもないっ」
「なんでもなくないでしょ。言って？」
「・・・っ、」
「ん？」
「私の初めて、なんで涼太くんにあげられないんだろ・・・」
「Aちゃん・・・」
今日だろうが明日だろうが、涼太くんと結ばれてもそれは私の初めてじゃない。
高校の時には初めて彼氏ができたし、その後も数人彼氏がいた。
涼太くんへの気持ちが忘れられなくてどれも長続きしない恋愛ではあったけど、
もちろんキスやその先も経験した。
涼太くんに触れられたりキスされたりすると、
何もかも、涼太くんに初めてを捧げたかったと真剣に思った。
「ずっと、好きだったのに・・・・」
「Aちゃん、自分を責めちゃダメ。」
「だって・・・」
「君が今まで付き合ってきた人がいなかったら、
何か運命が変わって、こうして再会できなかったかもしれない。
それに、その人たちと付き合ったから、今のAちゃんがいるんだよ。」
「涼太くん・・・」
「もちろん、俺が初めてがよかったっていう気持ちは嬉しいけどね。」
だから泣かないで、そう言いながらまた私を抱きしめてくれる。
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ぺぺ - とても素敵なお話で一気読みしちゃいました…!次回作楽しみにしてます! (2020年12月31日 1時) (
レス) id: 4214485061 (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - SnowMan大好きです亮平君と翔太君と涼太君寄りのオール担当です最高です完結おめでとうです (2020年12月26日 16時) (レス) id: 8204dae0fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いくらさん。 | 作成日時：2020年11月30日 1時
