25-side Ryota- ページ26
楽しそうに飲んでいる姿が可愛くて、
つい飲ませすぎてしまった。
食事が終わる頃には顔が赤くなって、口調もふわふわしている。
大人しくタクシーで帰らせようと、
つい込み上げる下心を押さえつけ、体を支えて外に出る。
どれだけ我慢しているか知らない彼女は、
酔っているからだろう、普段ならありえないほど体を擦り寄せてきて、
もしこれが悪い男相手ならと考えると頭が痛い。
タクシーを拾おうと道路へ目を向けると、突然呼びかけられる。
もしかして気分が悪くなったのかと心配していたのに＿＿＿＿
「・・・・大好き。」
これはもう、我慢しなくていいのか？
「ねえ、それってどういう意味？」
「涼太くんのこと、ずーっと大好き。」
大好きだと言いながら、話しかけた体を寄せてきて腕に抱きついてくる。
「ずっとって？」
「ずーっとだよ、子供の時から、ずーっと。」
「どういう好き？」
「涼太くんは、私の王子様なの。」
「・・・俺がアイドルだから？」
「ううん、涼太くんは涼太くんだもん。
何してても、ずーっと私の王子様なの。」
少し会話が噛み合っていなくて、口調もさらにぽやぽやしてきている。
きっと酔っているから子供っぽくなっているだけで、
真に受けるなよと自分に言い聞かせるけれど、
ふふふと嬉しそうに笑いながら抱きついてくる彼女を引き剥がせる程、
できた大人じゃない。
「俺のこと、恋愛として好きなの？」
「・・・・初恋。」
「え？」
「涼太くんが、初恋の人。」
「俺が？」
「それからずっと、涼太くんだけ好き・・・」
ここまで言われて、家に帰すなんてできない。
「・・・Aちゃん、もうお家帰る？」
問いかければ、首をふるふると横に振る。
「じゃあ、もう少し一緒にいようか？」
こくんと頷く彼女をタクシーに乗せて、自宅の住所を告げた。
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ぺぺ - とても素敵なお話で一気読みしちゃいました…!次回作楽しみにしてます! (2020年12月31日 1時) (
レス) id: 4214485061 (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - SnowMan大好きです亮平君と翔太君と涼太君寄りのオール担当です最高です完結おめでとうです (2020年12月26日 16時) (レス) id: 8204dae0fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いくらさん。 | 作成日時：2020年11月30日 1時
