お姉ちゃんが危なっかしい【バスタフェ】

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アダムの話をしたり、聞いておいてスマホをいじるヘルベチカに不満を漏らしたりしているとアダム打到着したようだ。


「ごめん、遅くなったね。せっかくAが来れるって言うのに」



爽やかな笑顔のアダム。やっぱりかっこいいな。



「遅刻したお前の奢りだからね」




ルカがそう言うと、アダムは悪びれもなく「いいよ、ふたりよりもずっと稼いでるし」といった。事実だ。……私とはいい勝負かもしれない。




「あなたは、ヘルベチカ？前に番組で会ったよね？」

「ええ、ゲストで呼んで頂いて」



二人の間に静寂が流れる。
警戒心強いなぁ。アダムに関しては “ こちら側 “ では無いのに



その空気を斬るようにお姉ちゃんが声を上げる。


そして話題は仕事の話に。



アダムはお姉ちゃんが調子いいと言うけれど、お姉ちゃんはアダムが人気者で鼻が高いという。


私はどちらも羨ましい。表立って働けるのが、誰かの役に立てるのが羨ましい。




「人気なんて、一時的なものだよ。
エミリ・ディキンソンの言う『名声は蜂である』っていうやつ」




そう例えるアダムにルカは、いけ好かないと返す



私はいいと思うんだけどね。



「はあい、お待たせしまシタ！今日のオススメ、ロブスタービスク！」



アタシの自信作ヨ。というカルメンさんにルカはカルメンさんが作っている訳では無いと言うが、美味しいことに間違いはない。




そこにアレックスも来て、新しいメニューの話になる。


お姉ちゃんは、安くて、美味しくて、量が多いやつ。
私のお姉ちゃんはどうしてこんなに可愛いの？


ヘルベチカは「それ、本気で言ってますか？」という。
いいじゃないか。お姉ちゃんが言ってるんだから。



アダムは少し笑って、「食べ物の話をしてる時のテウタは、本当に楽しそうだなって」と弁解する。本当にその通りだ。



「私は、手軽に食べれるものがいいかなぁ」

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