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｢おは、ｳﾞｯ ？｣
朝、楽屋に入った途端抱きついてきたのは他でもない知念だった。
もう一度｢おはよう｣と声をかけてみても返事が返ってくるわけでもなく、ただ腰に回された腕に力が篭もる。
｢…ちぃ？どした？｣
｢………涼介、今日…どんな夢見た？｣
｢夢？夢、は、今日は見てないかな？｣
｢……僕はね、涼介の夢を見たよ｣
｢俺？｣
今日初めて俺を見上げたその瞳に吸い込まれてしまいそうで、ゴクリと喉が鳴る。
なぜか、夢を見てない俺が悪かったと謝りそうになった。
｢すき｣
｢へ？｣
ぱち、と瞬きをした知念につられて思わず俺も目を閉じる。
｢もう何回も言ってると思うけど、ぼく、涼介が大好きだよ｣
涼介が思ってる以上に。
俺の頬を抓って意地悪く笑う目の前の可愛らしい小悪魔に
あ、知念だ なんて今更。
｢…変な顔｣
｢ちね｢はよーってなんだ朝から仲良いなお前ら｣
｢…大貴、ちょっと、こっち｣
その頬に触れようとしてするりと離れていく。俺の後ろから顔を出した大ちゃんにニッコリ綺麗な笑顔を向けると部屋の奥を指さして。
俺に向けたやわらかなそれとは違う。
｢俺お前に怒られる筋合いねぇんだけど！？｣と焦る大ちゃんの背中が見えても、おれはまだただ瞬きを繰り返していた。
｢おはよー、なに山田、そんなとこ立ってたら邪魔になっちゃうよ｣
｢…ぇ、あ、ごめん｣
振り返ると俺の顔を見た光くんが なにその変な顔 と笑う。
｢……圭人、俺今どんな顔してる｣
｢えー？んーー……こんな顔｣
｢…俺はそんなブサイクな顔してねぇ｣
｢えーー山ちゃんがやれって言ったのにー！｣
昨日の今日で落差がすごい。俺の心臓は思い出したようにバクバクと脈を打ち始める。全身に一気に血が駆け巡る。
光くんがメリーゴーランドなら知念はジェットコースターだ、そんな考えが頭をよぎる。
ジェットコースターにしたら随分と心地がいいけど、
｢…ゔ、｣
｢え、山ちゃん大丈夫！？｣
数歩歩いてまた蹲った俺に圭人もしゃがみ込んだのを何となく感じながら、
脳と視界が捉えるのはたった1人。
部屋の奥、俺を振り返るその姿がスローモーションのようにゆっくりと流れ込んでくる。
｢涼介っ、どうしたの？｣
｢…っなんでも、ない｣
咄嗟に握りしめた心臓はバクバクと鳴り続けて、
また、コースターが急降下していく、そんな感覚がした。
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ぺす。(プロフ) - うめこさん» ありがとうございます(⑉• •⑉) (2023年3月16日 20時) (
レス) id: 206ade82dd (このIDを非表示/違反報告)
うめこ(プロフ) - ハァ…やっぱ甘々最高です（´-`） (2023年3月14日 12時) (レス) @page44 id: 47eba4f513 (このIDを非表示/違反報告)
や(プロフ) - 更新待ってます。 (2022年2月18日 23時) (レス) id: 5f35425ac6 (このIDを非表示/違反報告)
ぺす。(プロフ) - ボボンデスさん» ありがとうございます、そう言っていただけるととても嬉しいです！やっぱり「面白い」と思っていただけるのが書いている側としては1番嬉しいです(^^ 更新頻度は遅いですが、今後もよろしくお願い致します (2020年3月6日 4時) (レス) id: 8fc2c5dabd (このIDを非表示/違反報告)
ボボンデス - めちゃくちゃ面白いです！！私も健気な知念くんが報われてほしいな、と勝手に思っています。結末がどうであったとしても、続きを楽しみにしております。 (2020年3月3日 23時) (レス) id: c7669e2271 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぺす。
| 作成日時：2017年2月2日 0時
