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(hk)
｢ごめんね、なんかセンスとかなくて、｣
｢ん〜？｣
風呂上がり。ベッドの上には俺があげたキーホルダーを眺めながら寝転ぶ薮がいて、
光がないなら俺はもっと無いよ、と笑う姿がなんだかご機嫌そうで、嬉しくなる。
女子高生みたいな、いや、今どき女子高生でももっとマシなお揃い買うよなとかシャワー浴びながらちょっとだけネガティブモード発動しちゃってたんだけど、
｢光、｣
｢…ん？｣
おいで、と広げられた腕。
まだ髪濡れてるよ、と言いながらもう脚はそっちに向いていて。
ほらと再度差し出された腕の中に身を預ける。
煙草の香りと焼肉の匂い。それと、薮の匂い。
｢ん、ここのシャンプー、いい匂いすんな｣
｢…あーうん、そうかも｣
｢ありがとな、これ｣
｢…気に入ってくれたなら、よかった｣
｢気に入ったよ。光らしくてさ。｣
｢どういう意味だよそれ｣
｢どこ付けようかな、これ｣
｢別に、付けなくてもいいよ、…恥ずかしいでしょ｣
｢なんで、付けるよ。
ん〜……キーホルダーだもんな、鍵につけるか。｣
｢………やぶすぐ忘れるからねっ、ちょうどいいかも。｣
｢うっせ。まぁ、その通りだけど。｣
｢ふふ、
………___好きだよ、やぶ｣
｢ん、｣
｢…ｯぁ、ちょっ、ともぅ｣
ぎゅぅと強く抱きしめられた感触とともに、ﾁﾘと走る刹那的な痛み。
耳の裏に残る熱に触れて、嬉しいような、恥ずかしいような、なんとも言えない感情に素直に口角をあげられない。
｢…山田たちにあんな説教したくせに、バレたらどうすんの｣
｢髪下ろしときゃバレないって｣
｢もぅ、｣
｢あいつらも、案外盛り上がってたりしてな｣
｢…｣
俺らも、
そう言わんばかりの熱い視線に射抜かれて、
鼻先、目尻、耳朶と啄まれるように降ってくるキスについ流されてしまいそうになる。
｢…やぶ、焼肉くさい、…お風呂入ってきたら｣
｢じゃあ光も一緒に入ろ｣
｢俺今はいったばっ、…ﾝ、ふ、｣
｢ふはっ、…冗談だよ｣
先寝てろ、そう言って頭を撫でていく手が遠のいて、伸ばしかけた手を引っ込める。
熱を持つ唇はいつも薮の思いのまま。
狡くて、好きで、大好きで、
サイドボードに置かれた青いくま。その横に自分の赤のくまを並べて置いて。
もうほとんど乾いてしまった髪を乾かしきってから、また
薮のベッドに潜り込んだ。
続く (更新停止中)
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ぺす。(プロフ) - うめこさん» ありがとうございます(⑉• •⑉) (2023年3月16日 20時) (
レス) id: 206ade82dd (このIDを非表示/違反報告)
うめこ(プロフ) - ハァ…やっぱ甘々最高です（´-`） (2023年3月14日 12時) (レス) @page44 id: 47eba4f513 (このIDを非表示/違反報告)
や(プロフ) - 更新待ってます。 (2022年2月18日 23時) (レス) id: 5f35425ac6 (このIDを非表示/違反報告)
ぺす。(プロフ) - ボボンデスさん» ありがとうございます、そう言っていただけるととても嬉しいです！やっぱり「面白い」と思っていただけるのが書いている側としては1番嬉しいです(^^ 更新頻度は遅いですが、今後もよろしくお願い致します (2020年3月6日 4時) (レス) id: 8fc2c5dabd (このIDを非表示/違反報告)
ボボンデス - めちゃくちゃ面白いです！！私も健気な知念くんが報われてほしいな、と勝手に思っています。結末がどうであったとしても、続きを楽しみにしております。 (2020年3月3日 23時) (レス) id: c7669e2271 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぺす。
| 作成日時：2017年2月2日 0時
