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(hk)
｢遅いよもー！｣
｢ごめんごめん｣
ドアを開けるとリスみたいに頬を膨らませてる知念がいて、その横顔を微笑ましげに眺める山田がいて。
予約の時間に遅れる、と知念が薮の腕を引いていって
｢光くんもはやく｣と山田が俺を振り返って笑う。
俺の手首を掴んだその腕には、あのブレスレットが付いていた。
｢随分ご機嫌だな、侑李｣
｢ロケとはいえ遠出だし、このメンツでのご飯もそう多くないし、嬉しいんだよな？ちぃは｣
｢ははっ、かわいいな｣
｢今のうちに甘えて気分良くさせないとねー｣
｢そんなんされなくたって金ぐらい出すっつーの｣
｢｢ごちそーさまでーす！！｣｣
｢ったく、現金なやつらだなぁ｣
後部座席でケラケラと笑う2人も、俺の横でハンドルを握る薮も結局満更でもなさそうで、ずっと上手く笑えていないのは俺だけ。
｢そういえば、どうしたんだよそのブレスレット、お揃いか？｣
｢あ、バレた？｣
｢えーどうしたの宏太がそんな細かいとこ気づくなんて｣
｢俺が買ったんだよ、今回の記念に。ね、光くん？｣
｢ぁ、｣
不意にその視線が俺に向いて、咄嗟に手を握りしめる。その会話に混ざれずいたのは少なからず思うところがあったからで、すぐにまた前を向いた薮は｢光もなんか買ったのか？｣と何事も無かったように笑っている。
｢ごめん、余計なこと言った？｣と山田は申し訳なさそうに呟いた。
｢あー、はは…実はね、ポケット入れてたら袋クッシャクシャになっちゃってさ、キーホルダー、買ったんだ、クマの…山田みたいにセンス良くなくて悪いけどさ、｣
｢あれ、なんで_____赤と青？｣
｢黄色と黄緑無くってさ、それに…俺にとってこの2色は特別な色だから。｣
｢ひかが青で宏太が赤だっけ？｣
｢うん、そう。…でも赤は俺が持ってたいんだ。｣
｢…それは、なんで？｣
｢…薮の色、俺が持っていたいから。だめ、かなやぶ…？｣
｢ん？おう、いいぞ。俺は、光の持ってればいいんだろ？｣
｢…うん、えへへ。｣
｢うっわ、結局惚気じゃん｣
｢空気甘すぎ、りょーすけ窓開けて窓｣
俺は薮の。薮は俺の。
それがなんだか嬉しくて、笑いかければ片手だけ伸ばしてそっと頭を撫でてくれる。
｢店着いたらもっとよく見せて｣って。
悪い想像なんてしなくたって、結局薮はいつも優しい。
俺にとっての
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ぺす。(プロフ) - うめこさん» ありがとうございます(⑉• •⑉) (2023年3月16日 20時) (
レス) id: 206ade82dd (このIDを非表示/違反報告)
うめこ(プロフ) - ハァ…やっぱ甘々最高です（´-`） (2023年3月14日 12時) (レス) @page44 id: 47eba4f513 (このIDを非表示/違反報告)
や(プロフ) - 更新待ってます。 (2022年2月18日 23時) (レス) id: 5f35425ac6 (このIDを非表示/違反報告)
ぺす。(プロフ) - ボボンデスさん» ありがとうございます、そう言っていただけるととても嬉しいです！やっぱり「面白い」と思っていただけるのが書いている側としては1番嬉しいです(^^ 更新頻度は遅いですが、今後もよろしくお願い致します (2020年3月6日 4時) (レス) id: 8fc2c5dabd (このIDを非表示/違反報告)
ボボンデス - めちゃくちゃ面白いです！！私も健気な知念くんが報われてほしいな、と勝手に思っています。結末がどうであったとしても、続きを楽しみにしております。 (2020年3月3日 23時) (レス) id: c7669e2271 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぺす。
| 作成日時：2017年2月2日 0時
