▽ ページ48
久しぶりに見た動く山田。
ただの笑顔じゃなくて、目尻が落ちて、口角が上がって、そんな風に笑う行程を見れる。
いや、違うだろ何考えてんだ俺…。
｢久しぶり伊野ちゃん｣
『、ぉう久しぶり、なんかあったの？』
｢んーん、別に、そろそろ俺が恋しくなる頃かなぁって｣
『っはぁ！？なわけないだろ！』
｢嘘だって、俺が伊野ちゃん恋しくなっちゃっただけ｣
『…ぁっそ、』
｢そっちはどう？なんか変わったことあった？｣
『特には。……ぁ、そういえば裕翔また背伸びてたな』
｢え"……ちょっと伊野ちゃん、俺が戻るまでに縮ませといて｣
『お前が伸びればいいだろ』
｢わかってるってば！俺だって絶賛成長期！！｣
『どうだかぁ？』
｢うっわ、今絶対やな顔してる…｣
じゃあ、もう少しで日本帰るね
それを最後に切れた電話。
山田との会話は楽しくて、なんだか胸の奥がポカポカして、初めてもっと話していたいと思った。
山田に早く触れたい
と思った。
.
明日日本に着くよ、空港からまっすぐいのちゃんち行ってもいいかな?はやく会いたいな
俺も、無意識にそう打とうとして慌てて打ち消す。
別にいいけど、そんな素っ気ない返事でも、山田はいつも嬉しそうだ。
あの電話の日から、なんだか俺はおかしいし、変にソワソワして、今まで気にしたことなかったのに部屋の掃除なんかをしてみる。
いつもどおり、いつもどおり、、
いつもどおりって、なんだっけ、、？
勝手に1人でテンパってる俺をよそに、来客を知らせるチャイム。
躓きそうになりながらドアを開けるといつもどおり王子様スマイルの山田がいた。
｢ただいま、伊野ちゃん｣
『ぉ、、おかえり？』
再度躓きそうになりながらリビングへ戻ると王子様スマイルのままで山田は言う。
伊野ちゃんだ
って。
香港の土産話でも聞かせてくれるのかと思ったら、山田の口から出てくるのは、香港にいる間どれだけ俺のこと考えてたかとか、そんな感じの話しばかり。
聞いてるこっちが恥ずかしくなって、ドキドキして、
ドキドキ、、して？
｢伊野ちゃん？｣
『ゃま、だ…？』
触れてみて一瞬でわかる。
熱を帯びる体。波打つ鼓動。切なくなる胸。
俺はいつの間に…
『す き …
』
｢……へ？｣
『すきだ…やまだが…』
.
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ぺす。(プロフ) - Jumploveさん» ありがとうございます(*´-`*) (2017年1月5日 11時) (
レス) id: 7cb77570db (このIDを非表示/違反報告)
Jumplove - すっごい、感動しました！読んでる途中、涙がでできました。 (2017年1月5日 11時) (レス) id: dcced1e667 (このIDを非表示/違反報告)
ぺす。(プロフ) - 澄みやかさん» ありがとうございます(*´-`*) (2017年1月4日 14時) (レス) id: 7cb77570db (このIDを非表示/違反報告)
澄みやか - 結婚式最高でした！本当に感動して泣きそうになりました。 (2017年1月4日 11時) (レス) id: c1ee294b9d (このIDを非表示/違反報告)
ぺす。(プロフ) - まみさん» いえいえ、こちらこそです (2017年1月3日 15時) (レス) id: 7cb77570db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぺす。
| 作成日時：2016年12月16日 17時
