＊(リクエスト) ページ15
光の前ではできない話、そう言われて一瞬ぎくっとした。
間違ってはいなかったから。
光にはバレないように、だけどやましいことではない。むしろ光も喜ぶんじゃないかって内容のはず。
だけど、そんな俺の些細な行動が光を不安にさせていたんだ。
『…やぶだって、男だもん…こんなゴツゴツした男より、華奢な女の子の方がいいよね…ごめんね…』
｢光…、｣
光が腕を回してくれない代わりに、俺がその体を強く抱き寄せて。
『離せ……』
弱々しい強がりにも慣れた、というか強がらせているのは俺だから、無理させてるは俺だから
｢ごめん、不安にさせて…でも、前にも言ったけど、俺が好きなのは光だけだから。｣
『………だって、やぶ言ってたもん…。電話してる人に向かって、また行くって、、、大好き、だって…』
震える声は震える肩に比例して、またじわじわと俺の襟を濡らしてく。
｢…ほんとは、式の日まで隠しとこうと思ってたんだけど…その人、俺の知り合いで、ジュエリーショップで働いてんの、｣
『ジュエリー、ショップ…？』
そこで初めて顔を上げた光。その目にはまだキラキラと光る大粒の涙が張力を保ったままゆらゆら揺れている。
｢……指輪、オーダーメイドで作って貰ってて、それで最近連絡取ってた。サプライズにしたかったから、光にも隠してた。ごめん…。｣
『…でも！だいすき、って、俺、ちゃんと聞いたし…！』
｢それは、、彼女さんのこと大好きなんだねって言われて、それで、大好きだよって…。だから光のことだよ…。｣
『ぉ、俺…？？』
｢そう。つーか、光が入所してきた時からずっとだよ？やっと両想いになったのに、なんで他の奴のとこ行かなきゃなんねんだよ、俺の愛舐めんなっつの。｣
わざと腕を緩めれば、顔を真っ赤にした光と一瞬目が合って、またすぐに逸らされる。
｢熱、上がった？｣
そうからかえば今度こそとばかりに枕を投げつけられて、開けたと思った瞬間にぶつかってくる衝撃は枕よりも重いけど、枕よりもふわりと軽い。
｢ ひかる、？ ｣
『 …ぅるさぃ 』
｢ …ひかるさーん…？ ｣
『 ……うるさい、
………ぃぃから、このまま抱き締められてろ…』
｢…はい…/｣
言われるがままに光に抱き締められて、背中を摩ってやれば時折ずっ、と、鼻を啜る音が聞こえる。
｢ やーぶさん、 ｣
『 っ、るさい!// ばか…こぅた…』
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ぺす。(プロフ) - Jumploveさん» ありがとうございます(*´-`*) (2017年1月5日 11時) (
レス) id: 7cb77570db (このIDを非表示/違反報告)
Jumplove - すっごい、感動しました！読んでる途中、涙がでできました。 (2017年1月5日 11時) (レス) id: dcced1e667 (このIDを非表示/違反報告)
ぺす。(プロフ) - 澄みやかさん» ありがとうございます(*´-`*) (2017年1月4日 14時) (レス) id: 7cb77570db (このIDを非表示/違反報告)
澄みやか - 結婚式最高でした！本当に感動して泣きそうになりました。 (2017年1月4日 11時) (レス) id: c1ee294b9d (このIDを非表示/違反報告)
ぺす。(プロフ) - まみさん» いえいえ、こちらこそです (2017年1月3日 15時) (レス) id: 7cb77570db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぺす。
| 作成日時：2016年12月16日 17時
