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戻ってくると、もう皆集まっていて、そこにはもちろん薮ちゃんの姿も。もちろん光くんの傍で。
頬を赤く染めた光くんが、薮ちゃんに向かって微笑む。
見たくはないのに、勝手に視界に入ってしまって、
目が追ってしまって、諦めきれない惨めな俺の心は張り裂けてしまいそうな程に痛くなる。
馬鹿だ、
馬鹿だと思う
でも、染み付いてしまった癖は簡単には直らない。
住み着いてしまった感情は簡単には出ていってくれない。
｢やまだ、｣
無意識でまた伸ばしそうになった手。
それを止めたのは視界を遮った大ちゃんだった。
光くんが見えないように、俺の前に立って、
｢スタッフさん呼んでる、山田最初だってよ｣
頑張れよトップバッター! って茶化すふりして背中を押して、俺に背を向けさせる。
｢ありがと…｣
正直、本当に助かった。
無理やり仕事モードに頭を切り替えて、
俺はまた届かない想いを閉じ込めるように つくり笑い を貼り付けた。
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撮影が終わった後、2番目でスタンバイしてた薮ちゃんが入れ違いに中に入る。
｢おつかれ涼介｣
｢ありがと、薮ちゃんも頑張って｣
｢おう、｣
慣れたようにくしゃっと顔を崩して俺の頭に手を置いて、それだけでまた光くんを思い出してしまう。
光くんの癖は、この人の癖なんだろうかって、
せっかく忘れられていたのに、
苦しい
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｢涼介っ!｣
｢知念、いつだって？｣
｢僕5番目｣
｢そっか、｣
1人用の椅子。俺が既に座っているそこに、当然のように知念が収まる。
俺も、当然のように少しだけ端によって、キツくても別に避けてほしいと思ったことはない。
でも、知念は今何を考えているんだろう、そう思うといつもより少しだけこの距離が気まずかった。
周りを見回すと、大ちゃんと圭人、伊野ちゃんと雄也。
そして、光くんはゆーてぃと楽しそうに話してる。
多分、楽器の話とか。
聞かないようにとは思うのに、たまに耳に入ってくる弾んだ声が可愛くて、耳はどんどんそっちへ引っ張られていく。
ゆーてぃから 薮くん の名前が出されたのは、それからすぐ後だった。
勝手に落ち込んで遠のいていく音。
｢っ！｣
それを引き戻したのは横から握りこまれた手の感触。
俺を見る知念が黒目の量を増やしてまた手に力を込める。
こっちを見ろと、言わんばかりに。
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ぺす。(プロフ) - ことさん» ありがとうございます、頑張ります(*´-`*) (2017年1月7日 0時) (
レス) id: 7cb77570db (このIDを非表示/違反報告)
こと - 山ちゃん！切ない（涙） これからも頑張ってください！！ (2017年1月6日 23時) (レス) id: bdfd1bb388 (このIDを非表示/違反報告)
ぺす。(プロフ) - 曖昧実さん» ありがとうございます、これからもよろしくお願いします(*´ω｀*) (2017年1月2日 12時) (レス) id: 7cb77570db (このIDを非表示/違反報告)
曖昧実(プロフ) - すごく素敵なお話です！新年からボロボロに泣いてしまいました。これからも更新頑張ってください！ (2017年1月2日 12時) (レス) id: bf70034b3d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぺす。
| 作成日時：2016年11月19日 21時
