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だからって明日ってことにはならないだろうに、
「善は急げって言うだろ!」なんて、ちょっと違う気がしないでもないけど、それぐらいじゃないと結局一生言わなそうだから。
見張りだと言われて家に泊まっていった大ちゃんに光くんはいつも来るの早いからって先に家を追い出された。
俺の家のはずなのに…
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「あれ、山田早いね」
「光くん、こそ…」
早すぎたかな、なんて思ってたのに扉を開けると既にいる光くんは多分コンサート案か何かの書かれた紙をパラパラとめくっているところ。
まだ大丈夫なんて鷹をくくっていた俺の心臓は急にバクバク鳴り始めて、軽く目眩すら感じる。
言わなきゃいけない
だけど、正直心の準備が出来てない
「山田?」
「、なに?」
気がつけば目の前にいた光くんが俺の顔を覗き込んで、そんな顔逆効果でしかないのに。
「お前最近なんか変だよ?なんかあった?」
俺のことを心配してくれる、頭の片隅にでも俺がいる
そう思っただけで嬉しくて、ドキドキして、
またどうしようもなく好きで溢れていく
俺と光くんだけの2人きりの空間。
伝えるなら、きっと今しかない。
「あの、光くん、話が、あるんだけど……、」
「ん?なに?」
これから言われることなんて全く予想していないであろうその声も、表情も、今は俺の心臓を加速させる道具にすぎない。
今までにないほどに激しく波打つ心臓を、鎮める方法はわからないけれど、ただなんとなく深呼吸をして、俺は今どんな酷い顔をしてるんだろうって、少しでも冷静に、普段どおりを装うと頑張るけど、
きっとそれがもう普段どおりじゃないんだろうな、
「俺…、光くんの、ことが………」
「…うん、」
「…………す…、 「ひかる〜?」
ぇ…?」
「す」までは言ったんだ。あと一文字だったんだ。
だけど予想外の、いや予想通りなのかな、
扉を開けて顔を見せたのは、この告白を一番聞かれてはならない人____。
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ぺす。(プロフ) - ことさん» ありがとうございます、頑張ります(*´-`*) (2017年1月7日 0時) (レス) id: 7cb77570db (このIDを非表示/違反報告)
こと - 山ちゃん!切ない(涙) これからも頑張ってください!! (2017年1月6日 23時) (レス) id: bdfd1bb388 (このIDを非表示/違反報告)
ぺす。(プロフ) - 曖昧実さん» ありがとうございます、これからもよろしくお願いします(*´ω`*) (2017年1月2日 12時) (レス) id: 7cb77570db (このIDを非表示/違反報告)
曖昧実(プロフ) - すごく素敵なお話です!新年からボロボロに泣いてしまいました。これからも更新頑張ってください! (2017年1月2日 12時) (レス) id: bf70034b3d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぺす。 | 作成日時:2016年11月19日 21時