▽ ページ17
.
｢落ち着いた？｣
『…うんﾋｯ、…』
止まらないしゃっくりに｢そっちはまだみたいだね、｣って笑いながら優しく背中を撫でてくれる涼介。
ほんと、情けなくて嫌になる。
仕事でも、プライベートでも、俺は涼介に助けられてばかりで
『りょっ、』
｢ん…？｣
『おれ ﾋｯ、俺も、ﾋッグ、』
伝えたいことはたくさんあるのに、今の俺はまともに喋ることもできない。
トントンと軽く胸を叩きながら深く息を吸ってみても
『……ﾋグッ、』
収まるどころか増していくばかり。
そんな俺を見てまた笑みをこぼす涼の目が、一瞬妖しく光った気がした。
『ｯ？！』
次の瞬間、涼介によって塞がれた唇。
久しぶりなせいか、それはいつもより激しくて、息苦しくなってしまうほど。
『 …っ、ちょ、っと、何急に！// 』
やっと解放されて酸素を取り込もうと必死な俺に、涼は悪びれもなくまた綺麗に微笑んで見せた。
｢ほら、しゃっくりって息止めると止まるって言うし？｣
『…っ、ばか…変態。すけべ。』
｢えー？慧に言われたくない笑｣
『俺は可愛い女の子にしかすけべじゃないもん』
｢あ、そういうこと言うんだ……｣
むっと頬を膨らませて拗ねたような顔した涼介が、気がつくと背景を天井にして俺の上にいる。
｢じゃあ襲っちゃうよ俺、目の前に可愛い�狃�の子�瓩�いるから｣
『ふぇ、ｯん』
そっと押し付けられた唇は、さっきよりもずっと優しくて、柔らかくて、久しぶりの幸せな感触。
『…りょぉ……』
さっきまではあんなに怖くて嫌だったのに、今はこんなにも愛しくて、離れて欲しくないと思う。
もっと、俺の全てに触れて、知って欲しいと思う。
｢しゃっくり、止まった？｣
『…へ？』
それなのに離れていってしまうのは、女の俺に魅力がないからだろうか
こんなことなら、しゃっくりも止まらないままでよかったのに…
『…りょぉすけ……ぎゅって、して…？』
離れていくその体温をもっと感じたくて伸ばした手。
一瞬躊躇った後、その腕はゆっくり背中へ回される。
回した腕の向こうに見える耳は裏側まで真っ赤に染まっていて、押し付けるようにもっと体を密着させればわかりやすく体を強ばらせる。
こんな体、嫌でしかなかったけど、涼にこんな顔をさせられるならこの体も悪くないかもしれない。
それに…この体なら、もしかしたら___。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1350人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Koupen(プロフ) - めちゃめちゃ面白いです！！！更新...してくれたら嬉しいですっ!! (2020年5月2日 22時) (
レス) id: 9188d9d255 (このIDを非表示/違反報告)
ぺす。(プロフ) - ぽさん» 終わらせるつもりは全然ないのですが、全く更新出来ていないのも事実で、本当に申し訳ない限りです… (2018年5月3日 16時) (レス) id: 5b6e4c5228 (このIDを非表示/違反報告)
ぽ - 終わっちゃうんですか？ (2018年5月3日 11時) (レス) id: 5a53f9baf1 (このIDを非表示/違反報告)
ぺす。(プロフ) - 秋弥さん» え、ほんとですか！？すいません、そんなつもりはなかったんですが…どこら辺でしょうか？修正します！ (2017年12月29日 16時) (レス) id: 5b6e4c5228 (このIDを非表示/違反報告)
秋弥(プロフ) - お知らせの下の更新一番最初のものと文が一緒だと思うのですが違ってたらすいません (2017年12月29日 10時) (レス) id: a5dc5670ff (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぺす。
| 作成日時：2017年4月4日 12時
