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☆* ページ14

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『重た……』




気を失ったままの薮をリビングまで運ぶ。と言ったって、今の俺にこいつを抱え上げる力がある訳もなく、ただ引きずっているだけなんだけど、それでも息が切れて苦しい。

どんだけだよ…、
いや、これが女子の普通なのか…?
それでも男の俺にはこれ以上ない仕打ちだ。
格闘技も習って、ゼウスレスリングでは出川さんにも余裕で勝ったし、結構パワー系だったはずなのに。





『どうすんだよ…もう……』





呑気に目を閉じてる薮を見下ろしてはまた勝手に零れ落ちてくる息。

つーか、なんで勝手に入ってくるんだよバカ。薮のバカ。バカやぶ。

ノックぐらいしろよバカ。
なんて言ったってそんな習慣ないんだからしょうがないけど。俺も油断しすぎてたし、

馬鹿は俺の方かな……

やっぱりホテルにでも行けばよかった…




…………やぶ、なんて思ったかな……









『……すき………、』




少し紅くなった頬を撫でて、唐突に溢れた言葉に思わず手で口を塞ぐ。

その言葉に反応するかのように、ピクリと動いた薮の眉。



思わずビクリと揺れた肩に重なるように俺の小さな胸が小さく揺れて、少しだけ イラッとした。









____







「ん、……」



意識が戻ってくると、顔に微かに痛みを感じた。

でも、うん怪我はないみたいだし大丈夫か。

それよりも、重要なのは光の姿が見当たらないこと。

ついさっきまで、光は風呂に入ってて、
そうだよ。俺が風呂入れと言ったのは間違いなく光で、入っていたのも間違いなく光で、なのに、
扉を開けた先にいたのは光の顔をした女だった。
湯気で見えにくかったけど、胸あったし、あれは女だ。
でも、なんで…?
今この家にいるのは俺と光だけで、女なんているはずもないのに、風呂にいるべきは光なのに。





「光…?」




どういう事だよ…あれは、光なのか…?




風呂場へ向かうけど、もうとっくに電気は消えてるし、理解の追い付かない状況に頭を抱えながら寝室へ向かうと、鍵など付けていないその部屋が何か重石を乗せたみたいに開かなくなっていた。








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設定タグ:やぶひか , やまいの , Hey!Say!JUMP   
作品ジャンル:タレント
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Koupen(プロフ) - めちゃめちゃ面白いです!!!更新...してくれたら嬉しいですっ!! (2020年5月2日 22時) (レス) id: 9188d9d255 (このIDを非表示/違反報告)
ぺす。(プロフ) - ぽさん» 終わらせるつもりは全然ないのですが、全く更新出来ていないのも事実で、本当に申し訳ない限りです… (2018年5月3日 16時) (レス) id: 5b6e4c5228 (このIDを非表示/違反報告)
- 終わっちゃうんですか? (2018年5月3日 11時) (レス) id: 5a53f9baf1 (このIDを非表示/違反報告)
ぺす。(プロフ) - 秋弥さん» え、ほんとですか!?すいません、そんなつもりはなかったんですが…どこら辺でしょうか?修正します! (2017年12月29日 16時) (レス) id: 5b6e4c5228 (このIDを非表示/違反報告)
秋弥(プロフ) - お知らせの下の更新一番最初のものと文が一緒だと思うのですが違ってたらすいません (2017年12月29日 10時) (レス) id: a5dc5670ff (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぺす。 | 作成日時:2017年4月4日 12時

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