☆ ページ13
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『はぁ…』
鏡に映る俺の体は、、
何度見てもやっぱり女で、
何度見てもやっぱり…小さい…
先に入れと言われたはいいけど、自分の体とはいえ触ることには少し抵抗がある。
なんて言ってたってきりないし、触れてみれば
あぁ、やわらけぇな
ってそのくらい。
ちょっと、変な感じはするけど…もうこの変な事態にも慣れてきてしまっている。
いやはや、適応力とは怖いものだ。
この扉2枚くらい先には普通に男の薮がいるのに、女になってしまった俺はこんなにも無防備にシャワーを浴びている。
やっぱり、ホテルにでも泊まった方がよかったかな…
と、気の休まらない状況でそんなことを考える。
『はぁ……』
気を抜けば勝手に漏れる溜息を押し戻すようにシャワーに向けて顔を上げた。
3回ほど押してようやく出てくる微量のシャンプーで頭を洗って、慎重に体の方も洗っていく。
シャンプー、買わなきゃな…
この後の薮の分が残っているかどうか怪しいし
ちょうど替えのは切らしてる。
どうしよう…
『はぁ……』
全部が全部勝手に憂鬱に変換されて、軽く鬱になりそうだ。
夜は、まさか一緒のベッドで寝るわけにもいかないし、俺はソファで…
でも、あいつ変なところでうるさいからな…
かといってバラすわけにもいかないし、きっと、必死で頼めば頷いてくれるだろう。あいつ俺に甘いし…。優しいし…。
だから、嘘はあまり好きじゃないのに……。
なんだか滲んでくる視界をシャワーのせいにして、ぐっと歯を食いしばる。
シャワーを止めてもまだぼやけるのは、きっと水滴が残ってるからだ。
風呂場でモヤがかかってるだけ。そう。泣いてなんかない。
そう心の中で唱えながら爪先をお湯の中に沈める。
「……光〜、これ、シャンプーもう無いから買っといたんだ…け、ど………?
ぇ……?」
なんの前触れもなく開いたドア。
俺はまだその体全てをお湯に沈めてはいなくて、殆どは外気に触れたまま。
薮に、晒したまま…。
『っ、!』
「………ぉん、、な………………っ?!」
叫ぶよりも先に手が出るのは俺の悪い癖だ。
今更隠したところでもう遅いのに、
右手で胸を隠しつつ、伸ばした左腕の先には、俺の指先から飛んでいった桶を顔面に食らった薮が大の字になって伸びていた。
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Koupen(プロフ) - めちゃめちゃ面白いです!!!更新...してくれたら嬉しいですっ!! (2020年5月2日 22時) (レス) id: 9188d9d255 (このIDを非表示/違反報告)
ぺす。(プロフ) - ぽさん» 終わらせるつもりは全然ないのですが、全く更新出来ていないのも事実で、本当に申し訳ない限りです… (2018年5月3日 16時) (レス) id: 5b6e4c5228 (このIDを非表示/違反報告)
ぽ - 終わっちゃうんですか? (2018年5月3日 11時) (レス) id: 5a53f9baf1 (このIDを非表示/違反報告)
ぺす。(プロフ) - 秋弥さん» え、ほんとですか!?すいません、そんなつもりはなかったんですが…どこら辺でしょうか?修正します! (2017年12月29日 16時) (レス) id: 5b6e4c5228 (このIDを非表示/違反報告)
秋弥(プロフ) - お知らせの下の更新一番最初のものと文が一緒だと思うのですが違ってたらすいません (2017年12月29日 10時) (レス) id: a5dc5670ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぺす。 | 作成日時:2017年4月4日 12時