手紙 ページ40
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｢……｣
ボヤけていた視界が焦点を合わそうと必死に動いている。見慣れた天井がしっかりと映し出されて、暖かい布団の中で俺は目覚めた。
あぁ、帰ってこれた。一番にそう感じたが、何日眠っていたかも分からない身体は早々に動いてくれず、とりあえずの思考だけは働かせる。まず、此処は俺の家。次に、
｢…A｣
ずっと会いたかった彼女の名前を呼ぶ。しかし、返答は来ない。
右を向く。首が痛い。誰もいない。あるのは俺の腕に貼られた点滴だけ。
｢…ァ"ー｣
声が掠れていた。何日ぶりに出す声。とりあえず、水分が欲しい。そう思って身体に力を込め、布団から起き上がる。あァ、痛い。フラッフラになった身体をゆっくりと持ち上げる様に立ち上がり、台所へ向かった。やはり台所にも誰も居ない。
彼女は何処かに出掛けているのだろうか。やっとの思いで水を飲み干し、とりあえず身体に水分を与えた。回復する。外をチラッと見ると空が橙色に変わっていた。時刻は夕方か。
寝巻きのゆったりした着物から着替える前に風呂に入り身体を洗い流す。そして隊服を手に取り、いつもの俺nの姿へと戻して行く。
｢…｣
ふと頭に過ぎるのはもう一人の彼女の存在である、アザミの顔。
｢くっそ憎たらしい女だったが…嫌いじゃねェぞ｣
何処かに居るかもしれないもう一人の彼女に聞こえる様に、俺はそう言った。寝室に戻り、自分が寝ていた布団を見つめる。あの手鏡に映って居たのと全く同じ光景。
彼女は何処だ。とりあえず彼女を探そうそう思って部屋から出ようとしたその時、机の上にひとつの封筒が置いてあった。
｢…何だコレ｣
郵便物か、と思いながらその封筒を手に取る。そこに書かれていたのは"不死川 実弥 様"、と。丁寧な字で書かれていたのは俺の名前。
｢………俺？｣
誰だ？手紙？とりあえず、宛先は自分だった為、その封筒を開いてみる。すると、二枚の便箋が中に入っていた。ふと、最後の便箋の一番下に書かれていた人物の名前を発見した。俺が今一番会いたくてどうしようもない奴。
薊美A
この手紙は、彼女からの手紙だったのだ。
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うぇすとり?ぁー(プロフ) - 大ファンです！完結おめでとうございます！伏線回収も回想シーンも最高でした！自分はアザミちゃんが好きです。 (2021年10月3日 23時) (
レス) @page48 id: 9275faa17d (このIDを非表示/違反報告)
ライアミ - めっちゃ泣けたヨ！布団がめちゃくちゃ濡れてんだけど……………ヤバいネ。感動をありがとアル！泣くことや笑うことはストレス発散になるからネ！終わりヨ！ (2021年3月28日 1時) (レス) id: 2c479952a6 (このIDを非表示/違反報告)
いくま(プロフ) - 光華さん» コメントありがとうございます。光華さん、いつも自分の作品にコメントしてくださって、本当にありがとうございます！鬼滅作品を思う存分書いた後、すぐに銀魂復帰しますので、約束です！ (2021年1月25日 0時) (レス) id: 611a77bbbd (このIDを非表示/違反報告)
光華(プロフ) - 完結おめでとうございます！次も鬼滅ですか！銀魂も鬼滅も好きなので！！ 銀魂作品更新応援してます！何時までも待ってますんで､虚無感ゆっくり消化してください (2021年1月24日 18時) (レス) id: a571740452 (このIDを非表示/違反報告)
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