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使命 ページ35

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「…そして、あの子…薊美Aは貴方、不死川実弥と出会った。まぁ、"再会した"って言うのが正しいのかもね。十六の時に一度会っていたから」
「…」
「お疲れ様。これで第三部は終了よ。急いで、もう"十"の手前だわ。今から急げばまだ間に合うから…って、ねぇ聞いてるの?」
「なァ」
「…何よ」


 俺は彼女の過去(今までの光景)を見終わり、その場でアザミと共に立ち尽くしていた。


「…俺さァ、今の今までずっとアイツを護れるのは俺しかいねェって、思ってたんだよ。勝手だけど。たとえ何が起ころうとも、アイツを笑わせたい、アイツに普通の幸せを知ってもらいたい、…アイツの"首輪"を外したい。繋がれた鎖を断ち切りたいって…思ってきたんだよ。俺しかいねェって思ってた。でも、違った。
俺と出会う前から、その役目を果たせる奴は居たんだ。鬼だけど…あの野郎はアイツを…Aを護ろうとしてたんだァ。俺の出会ったから、俺がAと出会った瞬間、その"約束"は破られたんだよ。…俺が、羅刹を斬ったから」


 焦点が合わない目をどうにか合わせようとするが上手く定まらねェ。するとアザミが俺の肩をガシッと掴んで俺よりデカい声で思いっきり叫んだ。

「貴方の…ッ!!不死川実弥の使命は何!?鬼殺隊の役目は何!?貴方は誰よりも鬼を憎んでいるんでしょ!?確かに羅刹はあの子を喰わなかった!でもそれは!喰えなかったから!他の人間は喰ったのよ!?それも沢山!!まるで貴方が間違った事をした様な口調で今までの出来事を解決させるのはやめなさい!!…許さないからッ!そんなの私が絶対許さないからッ!!!」

 アザミは泣いていた。何でお前が泣くんだよ。お前そんな奴じゃないだろ。

「…最後まで、不死川実弥でいなさい。風柱の不死川実弥として…あの子を救ってあげてよ」
「…ッ」

 あァ、そうだ。忘れていた、俺の本当の"使命"を。アイツを護りたい、救いたい、受け止めたい。それは…鬼殺隊風柱の不死川実弥自信がそうしたかったんだ。そんな俺が(あの野郎)を斬らなきゃ良かっただァ?笑わせる。もし斬らなかったとしたら、絶対俺は後悔する。(あの野郎)を見逃したら、一体どれだけの人間が犠牲になる事か。
 たとえそれが、彼女の唯一の友達だとしても。たとえそれが、彼女の過去を知ってしまった後だとしても。俺は鬼を斬らなきゃならねェ。それが俺の"使命"だから。



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うぇすとり?ぁー(プロフ) - 大ファンです!完結おめでとうございます!伏線回収も回想シーンも最高でした!自分はアザミちゃんが好きです。 (2021年10月3日 23時) (レス) @page48 id: 9275faa17d (このIDを非表示/違反報告)
ライアミ - めっちゃ泣けたヨ!布団がめちゃくちゃ濡れてんだけど……………ヤバいネ。感動をありがとアル!泣くことや笑うことはストレス発散になるからネ!終わりヨ! (2021年3月28日 1時) (レス) id: 2c479952a6 (このIDを非表示/違反報告)
いくま(プロフ) - 光華さん» コメントありがとうございます。光華さん、いつも自分の作品にコメントしてくださって、本当にありがとうございます!鬼滅作品を思う存分書いた後、すぐに銀魂復帰しますので、約束です! (2021年1月25日 0時) (レス) id: 611a77bbbd (このIDを非表示/違反報告)
光華(プロフ) - 完結おめでとうございます!次も鬼滅ですか!銀魂も鬼滅も好きなので!! 銀魂作品更新応援してます!何時までも待ってますんで、虚無感ゆっくり消化してください (2021年1月24日 18時) (レス) id: a571740452 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:いくま | 作者ホームページ:http  
作成日時:2021年1月18日 20時

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