両頬 ページ32
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｢…この人が死んだ所で、私に帰る場所なんてない。殺す価値にも値しない。それに私は貴方に…羅刹に助けを頼んだ覚えはない｣
そう言うと、羅刹は真顔で私の首輪を掴んだ。
｢俺のやり方は間違っていた、と？｣
｢…｣
黙って首を縦に振る。
｢…ふーん｣
どんどん力が強まっていく。
｢じゃあ…お前は、笑ってくれないんだな｣
｢…｣
｢外したかったのに。笑わせてやりたかったのに｣
｢…｣
力を強める彼の手は震えていた。怒りによるものか、悲しみによるものかは…分からない。あぁ、私は一体誰だけ彼を裏切れば良いのだろう私はそっと羅刹の両頬に手を添えた。大丈夫、私の血はついていない。
｢…助けてくれて、ありがとう｣
｢…え｣
羅刹の黒い両眼が大きく見開いた。
｢助けてくれて…ありがとう。ひとりぼっちの私に、毎晩話し相手になってくれて…ありがとう。無口な私に、沢山話しかけてくれて…ありがとう。家族を護れなかった私に、叱ってくれて…ありがとう。あの時、羅刹が居なかったら…あのまま私は荒れ狂って死ねない
こんなにも喋ったのはいつぶりだろう。きっと、あの時、
心から笑ったのは、羅刹の前で
｢…｣
羅刹の眼には透明な液体が沢山溜まっていた。彼自身が手に取ってそれを不思議そうに眺めている。
｢…何だ、コレ｣
｢涙、だね｣
私はそっと彼の涙を手で
｢殺す、の意味。分かってんのか｣
｢…｣
私はコクリと頷く。彼に殺して欲しいと頼むのはこれで"二度目"だった。
｢もう、
───────だから、殺して。
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うぇすとり?ぁー(プロフ) - 大ファンです！完結おめでとうございます！伏線回収も回想シーンも最高でした！自分はアザミちゃんが好きです。 (2021年10月3日 23時) (
レス) @page48 id: 9275faa17d (このIDを非表示/違反報告)
ライアミ - めっちゃ泣けたヨ！布団がめちゃくちゃ濡れてんだけど……………ヤバいネ。感動をありがとアル！泣くことや笑うことはストレス発散になるからネ！終わりヨ！ (2021年3月28日 1時) (レス) id: 2c479952a6 (このIDを非表示/違反報告)
いくま(プロフ) - 光華さん» コメントありがとうございます。光華さん、いつも自分の作品にコメントしてくださって、本当にありがとうございます！鬼滅作品を思う存分書いた後、すぐに銀魂復帰しますので、約束です！ (2021年1月25日 0時) (レス) id: 611a77bbbd (このIDを非表示/違反報告)
光華(プロフ) - 完結おめでとうございます！次も鬼滅ですか！銀魂も鬼滅も好きなので！！ 銀魂作品更新応援してます！何時までも待ってますんで､虚無感ゆっくり消化してください (2021年1月24日 18時) (レス) id: a571740452 (このIDを非表示/違反報告)
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