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爆豪に頭を叩かれる。爆豪は私の方を睨みながら追い討ちをする様に言葉を重ねた。
「確かに半分野郎の氷の勢いは弱まっとる。だがクソデクはそれ以上に個性を制御してねぇ。どうせアイツは『治してもらえる』から無茶しとるがあの威力とあの怪我は一度で治す事はまず不可能だ。見たところアドレナリンが大量分泌されて痛みなんて感じてねェかもしれねえが、『次』はねえな」
「……成程な」
「まああのクソデクが勝つなんて有り得ねえけどなあ！！クソが！！」
確かに爆豪の言う通りだ。あの状態の緑谷は正気を保っていない。彼にとってアレは無茶苦茶をしている訳ではないだろう。轟に勝つ為の最善策が現時点で「アレ」なのだ。それどころか彼は今脳をフル回転させて秘策を練りながら戦っている。単純明快で出来る事ではない。
「だが、いくら『治る』からって自ら激痛に飛び込むのはそれ相応の覚悟がいるもんだ。…何が緑谷をつき動かす？どうしてそこまでのデメリットを抱えて戦う？」
「…分かんねーのかよ、テメェは」
「ああ、分からない。アイツの中にあるその大きな存在が……私には見えない」
口調と表情からして爆豪は分かっているようだ。私は頭を捻らせても、ボロボロになりながら戦う緑谷の姿を見ても、全く想像がつかなかった。しかしその時、緑谷が大声を出して叫ぶ。何かを訴えるように、何かを伝えたいように。
「─────期待に、応えたいんだ！」
私は、目を見開く。
「笑って、応えられるような…カッコイイ
なりたい自分になる為に。ただそれだけを伝える為に。
「君の、力じゃないか！！！」
そう訴える緑谷を見て、私は肩の力を落とす。
「ああ……分からないなあ」
そんなちっぽけな事を轟に言いたいが為に、自分の最大限のチカラを振り絞って戦うなんて。身も心もボロボロになりながら、たかが体育祭ごときに全力を尽くすなんて。
「分かんないけど…最高にカッコイイんだなあ」
─────轟が、
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試合は白熱どころではなかった。轟が左側の炎を出した瞬間、散々冷やされた空気が瞬間的に熱され膨張したのだ。とんでもない威力だった。緑谷は場外に落とされ、轟の勝利に終わった。
勿論ながら緑谷は救護室に搬送された。観客席に居たA組の皆は緑谷のお見舞いに行くと言って席を立った。残ったのは爆豪と私だけだった。次は爆豪と切島の試合だ。
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麗葉 - とても面白かったです！空白があると読みやすいかなと思います！ (6月19日 14時) (
レス) id: 14fd5e9416 (このIDを非表示/違反報告)
いくま(プロフ) - レオさん» コメントありがとうございます。夢主の過去は後に出てきますので暫くお待ち頂けると幸いです。これからもこの作品をよろしくお願いいたします。 (2021年12月14日 23時) (レス) id: de9f3ec973 (このIDを非表示/違反報告)
いくま(プロフ) - eggちゃんさん» コメントありがとうございます。更新頻度をあげられるよう全力を尽くしますのでこれからもこの作品をよろしくお願いいたします。 (2021年12月14日 23時) (レス) id: de9f3ec973 (このIDを非表示/違反報告)
いくま(プロフ) - のむさん» コメントありがとうございます。ファンになって頂けるなんて光栄です。これからもこの作品をよろしくお願いいたします。 (2021年12月14日 23時) (レス) id: de9f3ec973 (このIDを非表示/違反報告)
いくま(プロフ) - 猫さん» コメントありがとうございます。これからもこの作品をよろしくお願いいたします。 (2021年12月14日 23時) (レス) id: de9f3ec973 (このIDを非表示/違反報告)
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