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相澤先生はこれ以上踏みとどまって来なかった。授業に来る他の先生方の不審な目付きはあるが、直接何か言いに来る事もなかった。二週間後の体育祭に控え、他の生徒達は一心不乱に準備を進めていた。私の右腕もそろそろリカバリーガールに完全に治して貰いに行こうと思い、保健室へ足を運ぼうとしたその時。急に左肩をガシッと掴まれ身動きが取れなくなった。最近全く私に突っかかって来ないと思って油断していた。
目の前に切島が現れる。白いギザギザの歯を見せて、真っ赤な瞳をこちらに向けて、彼は笑顔で「今日こそは一緒に昼飯食おうぜ！」と誘ってきたのだ。私は彼の嫌味のない笑顔が苦手だ。断る回数を重ねていく事に眉を下げて笑う切島のしょぼくれた表情は流石の私も応えてしまうから。
「…いや、今から保健室に行こうと」
「昼飯食った後でいいだろ！いっつも志村、昼休みどっか行っちまうからさ！今日はいいだろ？な？」
「……あー」
ガシッと掴まれた力が強くなる。私は顔だけチラリと斜め後ろの方向に向けたが、予想通り私の肩を鬼の形相で掴んでいる相手は爆豪だった。地味に痛いから離して欲しい。すると爆豪の後ろにまだ二人。上鳴電気と瀬呂範太も同行していた。この四人がよくつるんでいるのを私はたまに見かけた事がある。あの爆豪にも友達が出来たのだと考えると成長したなと少々親目線になりそうになるがやはりどうでもいい。私に構わず仲良く四人で一緒に飯を食べてくれ。
しかし今回ばかりは見逃してくれなかった。私は右に爆豪左に切島、そして後ろに上鳴と瀬呂という何とも言えないメンツに囲まれてしまい嫌々ながら食堂に搬送された。その時、丁度廊下で相澤先生とすれ違った。たまたま目が合ったので急いで逸らしたが先日の出来事が頭から離れなかった私は何とも気まずい表情のままであった。
食堂に到着し、各々が好きな物を注文していた。私は極度の少食なので何も注文せず他の四人の帰りを壁にもたれて待った。上鳴が私に「何も食わねーの！？」と聞いてきたので特に返事もせず頷くだけする。切島が心配そうにこちらを見つめていたのでやりにくかった。
「俺のカツ丼半分食うか？」
「いや要らない」
切島がそう言ったが普通に断った。カツ丼というセレクトが切島らしいなと思いながら私は席についてその光景を黙って見ていた。すると隣に勢いよく席に着く男が一人。勿論爆豪だ。激辛好きの彼は真っ赤な坦々麺をトレーにのせて私を睨み口を開いた。
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麗葉 - とても面白かったです！空白があると読みやすいかなと思います！ (6月19日 14時) (
レス) id: 14fd5e9416 (このIDを非表示/違反報告)
いくま(プロフ) - レオさん» コメントありがとうございます。夢主の過去は後に出てきますので暫くお待ち頂けると幸いです。これからもこの作品をよろしくお願いいたします。 (2021年12月14日 23時) (レス) id: de9f3ec973 (このIDを非表示/違反報告)
いくま(プロフ) - eggちゃんさん» コメントありがとうございます。更新頻度をあげられるよう全力を尽くしますのでこれからもこの作品をよろしくお願いいたします。 (2021年12月14日 23時) (レス) id: de9f3ec973 (このIDを非表示/違反報告)
いくま(プロフ) - のむさん» コメントありがとうございます。ファンになって頂けるなんて光栄です。これからもこの作品をよろしくお願いいたします。 (2021年12月14日 23時) (レス) id: de9f3ec973 (このIDを非表示/違反報告)
いくま(プロフ) - 猫さん» コメントありがとうございます。これからもこの作品をよろしくお願いいたします。 (2021年12月14日 23時) (レス) id: de9f3ec973 (このIDを非表示/違反報告)
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