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足跡を辿った結果、森の奥の岩穴の隅に少年は腰を下ろしていた。緑谷の背中を追うように歩いていた私は、緑谷が立ち止まったと同時に辺りを見渡す。
「お腹空いたよね？これ食べなよ」
緑谷がカレーを持ってそう言った。私はその様子を黙って見ていた。洸太は驚いた様子で緑谷を見たが直ぐに睨み返しながら「いらねえよ。言ったろ、つるむ気などねえ。俺のひみつきちから出てけ」と言った。
そして付け加えるように洸太は立ち上がって私達に向かって口を開いた。
「『個性』を伸ばすとか張り切っちゃってさ…気味悪い。そんなにひけらかしたいかよ、『
「……」
私は何も言葉を発しなかった。昨夜の出来事を思い出す。洸太は両親がプロヒーローで殉職してしまった内容を。
「君の両親さ…ひょっとして水の個性の『ウォーターホース』…？」
緑谷がそう言った。その瞬間、洸太は大きな目を見開いて「マンダレイか！？」と叫ぶ。
「あ、いや、えっと、あー……ごめん！うん…なんか流れで聞いちゃって……情報的にそうかなって…」
途中付け加えるように私の方へ顔を向けた緑谷は「ごめん……志村さん知らなかったよね…周りの子には秘密にしといて欲しい」と言ったから「ああ、分かった」と返答した。本当は盗み聞きして知っていたが敢えて言わなかった。
「残念な事件だった。覚えてる」
「……うるせえよ」
言葉が出なかった。
「頭イカれてるよ、みーんな。馬鹿みたいにヒーローとか
人は皆それぞれの考え方を持っている。私は私の「個性」を持ち、そして私の「意見」がある。これは洸太一人の考え方であって、それに皆納得するのかと聞かれたらそうではない。だからこそ、叫んだって仕方ない。
「…何だよ！もう用ないんだったら出てけよ！！」
洸太がそう叫ぶ。私は最後まで言葉を発する事が出来なかったが、無意識に一歩、また一歩と前へ出て洸太の前に立っていた。
「志村さん……」
「何だよてめぇ！」
洸太が私に向かって小石を投げた。その投げた小石は私にぶつかる事はなく、念力で空中に浮いてしまった。洸太は目を見開きながらその浮遊した小石をただ見ていた。私はその小石を見ながら何となく口を開く。
「……私も、親が居ない」
「！！」
「！」
洸太は勿論、緑谷までもが目を見開いた。
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コミー - お話の内容が好きすぎて一気読みしました。小説の設定、内容、文章の書き方、全て素晴らしくて本当に好きです好きすぎてやばいです！更新待っています！ (3月26日 1時) (
レス) id: d07e4a403b (このIDを非表示/違反報告)
雪だるま - 銀魂から来ました！あなた様の書く文章大好きです！続き待ってます！！ (3月10日 6時) (レス) id: 34bbee5856 (このIDを非表示/違反報告)
いくま(プロフ) - 瑞樹さん» コメントありがとうございます！凄いなんて嬉しいお言葉、しかも2回も、、笑笑 更新頻度が遅めで申し訳ないです、完結させるので最後までこの作品を宜しくお願い致します！ (6月27日 13時) (レス) id: 00c9f79f13 (このIDを非表示/違反報告)
瑞樹(プロフ) - なんと言う文才……え。凄すぎません？ 凄すぎません？(2回目) 語彙力がなくなるほど素晴らしいとは何事……？ ファンです。応援しています！ 主様も体調にはお気をつけ下さい‼︎ (2023年2月14日 7時) (レス) id: 20e1982af2 (このIDを非表示/違反報告)
いくま(プロフ) - みかんの皮さん» コメントありがとうございます。文章の書き方なのですが、基本の小説は縦読みが普通となっておりますので、その書き方に忠実に従いたいと思っております。あくまで私の書く夢小説は「小説」ですので、そこの所をご理解して頂けたらなと思っております。申し訳ないです。 (2023年1月3日 10時) (レス) id: 00c9f79f13 (このIDを非表示/違反報告)
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