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夕食時。昨日同様、皆で力を合わせて調理を開始した。今夜の献立は肉じゃがである。トントンと具材を綺麗に包丁で捌く爆豪を見て麗日が「意外やわ…！！」と言っていたが、その言葉にまた爆豪がキレる。もはや日常茶飯事である。
私も隣で食材を切っていたが、近くに居た緑谷の方へ気を取られてばかりだった。昨夜の事を謝るか否か、そんな事を考えている中、轟と緑谷が談笑をしているのを横目で見た。
見たところ今日も洸太は居なかった。また「ひみつきち」とやらに身を潜んでいるのだろう。本当に私達と関わるのが嫌みたいだ。
皆で作った微妙な出来栄えの肉じゃがを頬張る。もちろん味も微妙だった。
「オイ」
「……」
「オイコラ無視すんじゃねェ」
「……」
「オイ！！」
やっと彼の声先が私である事に気づき、隣を見る。すると目に映っているのは何度も無視を喰らってカンカンに怒っている爆豪が居た。何も怖くはない。もはやこの顔がデフォルトじゃないかと疑ってくる始末である。
「あぁ、私に話しかけていたのか」
「テメェ分かってて無視してただろうが！」
「いや本当に気が付かなかったよ。ごめん」
「……何かあったンかよ」
その言葉に箸が止まる。チラリと爆豪の方へ目を移すと、彼の表情はいつもの様なブチ切れた顔ではなかった。睨みつつも真顔で私の方をちゃんと見ていた。気の所為であって欲しかったが、何となく見透かされているような気さえした。
「別に、何もないけど」
「嘘つけや。いつもの無表情が更に酷くなってンぞ」
「……特訓の疲れが出てるんだよ」
茶碗に盛られた白米の半分も食べきれず、そっと机に置く。ツヤツヤと照り輝く米粒をひとつひとつ見つめながら、私は静かに黙り込む。爆豪は納得していない様子で私を睨んでいたが、遂に堪忍したようで「……そうかよ、クソが」とだけ言ってご飯を平らげていた。助かった、と素直に感じた。
「…米、残りいる？」
「はァ！？テメェの食べかけなんざいるか！」
「そうだよね、じゃあ他の人に渡してくるわ」
「何でそうなるんだよ！貸せや！平らげてやるわボケ！」
席から立った瞬間、手に持っていた茶碗が爆豪によって奪われ見事に完食してしまっていた。食えるなら最初から承諾すればいいのに。
「食える量をよそえや！」
「うん…そうだな」
次から気をつけるよ、と言葉を付け足して私は食器を片付けに行く。爆豪はもう既に勘づいている。察しが良く頭の良い彼なら、もしかすると。
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コミー - お話の内容が好きすぎて一気読みしました。小説の設定、内容、文章の書き方、全て素晴らしくて本当に好きです好きすぎてやばいです！更新待っています！ (3月26日 1時) (
レス) id: d07e4a403b (このIDを非表示/違反報告)
雪だるま - 銀魂から来ました！あなた様の書く文章大好きです！続き待ってます！！ (3月10日 6時) (レス) id: 34bbee5856 (このIDを非表示/違反報告)
いくま(プロフ) - 瑞樹さん» コメントありがとうございます！凄いなんて嬉しいお言葉、しかも2回も、、笑笑 更新頻度が遅めで申し訳ないです、完結させるので最後までこの作品を宜しくお願い致します！ (6月27日 13時) (レス) id: 00c9f79f13 (このIDを非表示/違反報告)
瑞樹(プロフ) - なんと言う文才……え。凄すぎません？ 凄すぎません？(2回目) 語彙力がなくなるほど素晴らしいとは何事……？ ファンです。応援しています！ 主様も体調にはお気をつけ下さい‼︎ (2023年2月14日 7時) (レス) id: 20e1982af2 (このIDを非表示/違反報告)
いくま(プロフ) - みかんの皮さん» コメントありがとうございます。文章の書き方なのですが、基本の小説は縦読みが普通となっておりますので、その書き方に忠実に従いたいと思っております。あくまで私の書く夢小説は「小説」ですので、そこの所をご理解して頂けたらなと思っております。申し訳ないです。 (2023年1月3日 10時) (レス) id: 00c9f79f13 (このIDを非表示/違反報告)
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